稀勢の里 崖っぷち2敗もV残った 昇格条件へ希望はある

[ 2016年9月14日 05:30 ]

<大相撲九月場所3日日>栃ノ心にわたしこみで敗れた稀勢の里(左)

大相撲秋場所3日目

(9月13日 両国国技館)
 綱獲り場所の稀勢の里がピンチに陥った。栃ノ心の左変化に泳ぎ、体勢を立て直しきれなかった。右脚を取られて後退し、渡し込みで苦杯。初日の隠岐の海に続き平幕に敗れた。「落ち着いていけばよかったですけど」。注文相撲に屈し、そう振り返るしかなかった。

 15日制が定着した1949年(昭24)夏場所以降、横綱に昇進した31人で直前場所の3日目までに2敗を喫した力士はいない。友綱審判長(元関脇・魁輝)は「(横綱昇進には)印象が悪いし、相撲内容が悪い。相手に合わせて立っている」と厳しい見方だ。ただし、12年夏場所の平幕・旭天鵬(現大島親方)ら1勝2敗から優勝した例はある。しかも日馬富士に土がついたため、優勝が昇進条件の稀勢の里にもチャンスは残った。八角理事長(元横綱・北勝海)は「最後まで諦めないこと」と奮起を促した。可能性がある限り、稀勢の里は目の前の一番に集中していく。

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2016年9月14日のニュース