NFL開幕 昨季王者・ブロンコス、パンサーズ下し初戦白星

[ 2016年9月9日 14:06 ]

勝利に貢献したブロンコスのQBシミアン(AP)

 NFLの16年シーズンが8日にデンバーで開幕。昨季のスーパーボウルで対決したブロンコスとパンサーズが顔を合わせ、地元のブロンコスが21―20(前半7―17)の接戦を制して初戦を白星で飾った。

 ブロンコスはスーパーボウル制覇に貢献したQBペイトン・マニング(40)が現役を引退。昨季、故障で離脱したマニング不在の7試合に先発して5勝を挙げていた2メートル03の大型司令塔、ブロック・オズワイラー(25)はテキサンズに移籍し、QB陣の層の薄さが弱点とされていた。しかし昨年のドラフトで最終7巡目に指名されたノースウエスタン大出身のトレバー・シミアン(24)が2度のインターセプトを喫しながらもショートパスを中心にしてオフェンスを組み立てて26回中18回のパスを成功。細かいミスは多かったが、178ヤード、1TDをマークしてNFL初先発となった試合で勝利に貢献した。

 ドラフト時に全体250番目で指名されたシミアンの後ろには6人の選手しか残っておらず、まさに雑草QB。それが全体トップ指名だったマニングの仕事を見事に引き継ぎ、オーバーン大学時代にハイズマン賞(最優秀選手賞)を受賞してマニング同様にトップで指名されたパッカーズのQBキャム・ニュートン(27)に投げ勝った。

 3季目を迎えたRBのC・J・アンダーソン(25)も20回のキャリーで92ヤードを走破。14―17で迎えた第4Q5分34秒には残り1ヤードを突破してTDを奪い、試合をひっくり返した。

 スーパーボウルで10―24で敗れたパンサーズは第3Qまでは10点をリード。昨季のMVPとなったQBニュートンはパスとランで1つずつのTDを奪い、第4Qの土壇場でもきわどいパスを成功させて敵陣37ヤード地点までボールを進めた。しかし残り9秒からのプレーでキッカーのグラハム・ガノー(29)が50ヤードのFGを左に外して失敗。昨季は開幕14連勝を含む15勝1敗でレギュラーシーズンを乗り切ったが、今季は初戦で早くも黒星を喫した。

 なおこの試合のキックオフ直前に行われた国歌斉唱の際、ブロンコスのLBブランドン・マーシャル(26)は膝を地面につけて“起立”を拒否。これは警察官の黒人に対する暴力行為に対して抗議の意を示している49ersのQB、コリン・キャパニック(28)がプレシーズンの試合で見せていた行為で、ともにネバダ大出身の2人は今後もフィールドで注目を集めることになるだろう。

 第1週の残り15試合は、11日から12日にかけて各地で行われる。

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