【松岡修造の目】錦織課題は確率46%の第1サーブ

[ 2016年9月5日 05:30 ]

松岡修造氏

 準々決勝で予想されるA・マリー戦にどういう状態で臨めるか。少し先の話になるが、僕は1回戦からそれを考えて見ている。ストロークの技術的な部分は凄く良い。マユ戦も第1セットを取られたって、何をやっても負けないと思っていた。

 じゃあ何が問題か。間違いなくサーブだ。今のサーブの状態は良くない。この日も第1サーブの確率は46%だった。芝シーズンに痛めた左脇腹を気にしているのか、体が少し開いてラケットのヘッドが厚く当たっている。ヘッドが走らないから無理に打とうとして、逆に力が入らなくなる。スピードが遅くなり、コースは甘くなる。そうすると第1サーブから叩かれる。それはもっとショックが大きい。圭はサーブが入らないとストロークのリズムまで狂ってきてしまうタイプ。全て第1サーブが入らないことが裏目に出ている。

 選択肢は二つ。アガシやナダルのように8割ぐらいのサーブを入れてストロークでポイントを取るか。やっぱり第1サーブはしっかりと打って勝負するのか。僕は確率を高める方がいいと思っているが、圭はどうだろう。次のカロビッチ戦も含めてサービスゲームをどうしていくのかを見ていきたい。

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2016年9月5日のニュース