2億円超契約に違法性なし 東京五輪招致疑惑 調査チームが報告書公表

[ 2016年9月1日 14:31 ]

 2020年東京五輪招致の不正疑惑で、日本オリンピック委員会(JOC)が設置した外部の調査チームは1日、招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社と結んだ総額2億円超の契約に違法性はなく、国際オリンピック委員会(IOC)の倫理規定違反にも当たらないと結論付ける調査報告書を公表した。

 東京都内で記者会見した調査チームの早川吉尚座長(弁護士)は「贈賄についてはクリアに疑いが晴れた」と主張し、オブザーバーの松丸喜一郎JOC常務理事も「疑念は払拭できた」と追加調査は必要ないとの認識を示した。ただ、高額な報酬の使途については解明できず、票の買収に使われたとの疑惑を拭い去ることはできなかった。

 招致委は13年に国際陸連前会長のディアク氏の息子と関係があるとされるブラックタイディングス社(BT社)と契約したが、支払いがディアク氏側に渡ったとの疑惑が浮上し、フランス検察当局などが捜査していた。ディアク氏は当時、五輪開催都市決定で投票権を持つIOC委員だった。

 調査は招致委関係者などへの聞き取りが主で、キーマンとみられたBT社代表のタン氏やディアク氏側には接触できなかった。早川座長は「タン氏から先の流れは何も分かっていない。(招致委の支払いが)何に使われたかは残念ながら厳密に解明することはできなかった」と認めた。一方で、招致委理事長を務めたJOCの竹田恒和会長らの証言からIOCの倫理規定に反する贈賄の意思はなかったと断定した。

 報告書はタン氏が「(招致活動で)極めて秘匿性の高い情報を入手できる立場にあった」として契約の成果を認定。契約当時、招致活動で海外にいることが多かった竹田理事長に代わって手続きを進めた事務局長らが、決裁の際に竹田氏に十分な説明をしなかった点について「手続きの透明性という観点から一定の問題がある」と指摘した。

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