「マジ半端ない」ツムラーの白井 日常でも超人的な五輪アスリートたち

[ 2016年8月21日 10:05 ]

銅メダルを手に笑顔の白井

 リオ五輪では若いアスリートたちの活躍が目立った。彼らは一体どんな学生生活を過ごしているのだろうか。周辺の人たちに話を聞くと、日常生活から超人的な感覚が垣間見える。

 東京五輪に向けて体操ニッポンを背負っていく白井健三(19)は、在籍する日体大体育学部の学生の間では「ツムラー」として有名だ。「ツムラー」とは、スマートフォンのパズルゲームで不動の人気を誇る「LINE:ディズニーツムツム」をやり込んだ人のことを指す。

 同じ授業を受講している2年生の運動部員は「授業と授業の合間にツムツムしているのをよく見ますね。やっている時は集中していて話し掛けられない。600万点でもかなりの高得点なのに1000万点ですよ。マジ半端ないっす」。プレイヤーにとって1つの壁とされる1000万点を越える腕前とのことで、ひょっとしたら、ゲームをやっている時も「シライ」並みの神技が隠されているのかもしれない。

 柔道男子90キロ級金メダリストのベイカー茉秋(21)は東海大の柔道部員。寮に近い「ろばた焼 司」(神奈川県平塚市)が行きつけ。「信ちゃん」と慕う店主の小林信之さん(31)によれば、ステーキ丼やローストビーフ丼など肉が好きで「味にうるさくて、ゆっくり時間をかけて食べる」とマイペースの食べっぷりを明かす。小林さんが釣ってくる鮮度抜群のアジの刺身も好んで頼み、味の違いを鋭く指摘するほどだ。柔道は一瞬の駆け引きで勝敗が変わってくる世界。繊細な感覚は日常から研ぎ澄まされているようだ。

 一方、過酷な練習の合間を塗って「JKライフ」を楽しんでいるのが、2000年生まれの女子高生アスリートだ。

 競泳女子100メートルバタフライで6位と健闘した池江璃花子(16)は東京・淑徳巣鴨高校の1年生。日本代表に選ばれたことから登校機会は限られているものの、同級生は「璃花子は学校に来ると周りのJKよりもJKしてますよ」と明かす。いつも笑っていて、人を驚かすことが大好きという茶目っ気たっぷりな性格で学校の人気者。担任教諭は「普段は海外遠征や試合が続いていてなかなか登校する時間がない。だからこそ、学校に来た時は笑ってはしゃいで目一杯高校生生活を楽しんでるんじゃないでしょうか」と目を細める。

 9月の文化祭で、クラスで出展するたこ焼きの屋台も楽しみにしているという。リオ五輪の次は青春の思い出を作る番だ。

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2016年8月21日のニュース