井村監督「責任を果たしたな」超ハードトレもメダルで報いた

[ 2016年8月20日 06:20 ]

井村コーチを囲んで記念撮影をする日本の選手たち

 シンクロナイズドスイミングのデュエットで2大会ぶり、チームでは3大会ぶりのメダルを獲得した日本。14年に復帰し再び表彰台へ導いた井村雅代監督(66)は「むちゃくちゃ強引にした責任の取り方はメダルを獲らせてやることだから、責任を果たしたなという気持ち」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 猛練習を課すことで知られる同監督。中でも吉田胡桃(24=井村シンクロク)ら選手が「もう一生やりたくない」というほどハードだったのが「ハイポキシック」と呼ばれるトレーニング。全力で泳ぐ、通しの演技、全力で泳ぐ…ということを繰り返すもので「長い時だと1時間半」ほど続けるという。井村監督自身「強引に指導した」という自覚はある。選手を褒めて伸ばす、自主性を重んじるという指導者も近頃は多いが、と水を向けられると「それはただの無責任ですわ」とばっさり。

 「(ハードトレーニングは)あの子たちには合わないかもしれないけど、こうしなけりゃメダルにいけないんだよということで。それであの子たちはついてきたと思うんです。むちゃくちゃ強引にした責任の取り方はメダルを獲らせてやることだから、責任を果たしたなという気持ちです」と胸を張った。

 教え子たちが見事に結果で応えてくれたことに喜びを感じてはいるものの「きょうの試合はしびれた?」と問われると「しびれません」と即答。「いつしびれる?」との問いには「金メダル獲ってくれたらしびれるやろうねえ。もういいわと満足しきってしびれるでしょうねえ」と頂点を夢見た。

 今は「水を見たくない」と笑うが、4年後の20年東京五輪を向けスイッチを入れ直すには「そんなに時間はかからない」。まだまだ猛特訓は続きそうだ。

続きを表示

2016年8月20日のニュース