横綱・白鵬、吉田を語る 勝って当たり前の世界…孤独、怖さ知る同志

[ 2016年8月20日 05:30 ]

横綱・白鵬 早朝に吉田の試合をテレビ観戦後、函館巡業で取組

リオデジャネイロ五輪レスリング・フリースタイル女子53kg級決勝

(8月18日 カリオカアリーナ)
 大相撲の横綱・白鵬(31=宮城野部屋)は08年北京五輪の前に知人の紹介で吉田と知り合い、交流を続けてきた。勝ち続けるものの孤独、怖さを理解する同志が吉田について語った。

 どういう気持ちで戦っているのだろうな、と思って試合を見ていました。どこか硬さがあるように見えた。守りに入る、というのもあったかもしれない。思い切っていってほしかったね。

 ただし、その瞬間、その場所にのみ込まれるということはある。わたしも今年の春場所千秋楽で(変化という)思わぬ方向に走った自分に悔しくて、優勝インタビューで泣いてしまった。勝って当たり前の世界。それは王者にしか、横綱になったものにしか分からない。

 心に残っていることがひとつ。ロンドン五輪の前に質問したんです。解説者の方たちに稽古がどうのこうの言われていた時期でね。「考えてやる稽古や方法もたくさんあるでしょう」と聞いてみたら「その通りです。やり過ぎも良くない」と言ってくれた。自分の考え方が合ってたんだと自信になった。なんといっても世界の女王だからね。

 絶対女王が4連覇に挑んだということは、今後の未来のスポーツ界でも永遠に輝いていくでしょう。日本だけでなく、アジアの人々にとっても、力やスピードが世界に通用するんだと示してくれた。日本だけじゃなくてアジア代表でもあるんです。今度一緒に食事しながら、お互いに東京五輪までどうしようかなんて話をしたいですね。

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2016年8月20日のニュース