東京五輪メダル獲得へ セブンズ専念の強化方針、求められる覚悟

[ 2016年8月19日 11:14 ]

ニュージーランドを下し、喜びに沸く日本の選手たち(AP)

 メダルにあと1勝足りなかったリオデジャネイロ五輪の男子7人制ラグビー代表。初戦でニュージーランドを破るなど、前評判を覆す快進撃を見せ、昨年のW杯で世界一2度の南アフリカを破った15人制代表に負けない賛辞が寄せられた。

 今回の結果があろうがなかろうが、20年東京五輪では当然のごとく、メダル獲得が期待されることになる。すでに日本ラグビー協会の幹部がプランを明かしているように、4年後に向けては日本協会が代表選手を直接雇い、1年を通じて7人制代表の活動に専念させることで強化を図る方針を示している。一昨年のワールドシリーズ日本大会(東京セブンズ)を制したイングランド代表のサイモン・アーマー・ヘッドコーチ(リオ五輪では英国代表のヘッドコーチも務めた)も、当時の優勝会見で「30人ほどの選手を集中強化している。強豪国ではそうした方法があたりまえだ」と語っている。世界の潮流に従うのは、至極当然の流れと言える。

 もちろん障壁は高い。協会に財源はあるのか。例えば10人の選手を年俸1000万円で雇うだけで年間1億円かかる。拠点はどこにするのか。五輪イヤーの今年は北海道や鹿児島、沖縄など各地で長期合宿を組んできたが、そのサイクルを4年間続けるのは厳しいだろう。何より求められるのが、雇われる側の選手の覚悟だろう。

 今回の代表メンバー12人のうち、11人がトップリーグ(TL)の所属選手だった。例えばTL所属の選手が、東京五輪を目指して協会所属になるとする。4年間、セブンズの活動に専念したとしても、五輪本番で100%代表に選出される保証はどこにもない。無事に五輪出場を果たしたとしても、4年後に元のチームに居場所はあるのか。アマチュア契約(社員選手)ならば、将来的な働き口を失ってまで五輪を目指す覚悟はあるのか。

 日本協会の坂本典幸専務理事も「15人制の片手間でセブンズをやる時代ではなくなった。セブンズに特化して強化することが必要。仕組みをつくっていく」と述べている。ぜひとも誰もが納得し、五輪メダルという果実を得られる仕組みを整えてほしいと思う。(阿部 令)

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