タカマツ史上初金へ圧勝!今季2敗“苦手”韓国ペアにストレート

[ 2016年8月17日 05:30 ]

準決勝で韓国ペアに完勝した高橋(右)と松友ペア

リオデジャネイロ五輪バドミントン女子ダブルス準決勝

(8月16日 リオ中央体育館パビリオン4)
 “タカマツ”が王手をかけた。女子ダブルス準決勝で、世界ランキング1位の高橋礼華(26)松友美佐紀(24=ともに日本ユニシス)組は、同5位の韓国の鄭径恩(26)申昇チャン(21)組に2―0で完勝した。12年ロンドン五輪で銀メダルを獲得した藤井瑞希・垣岩令佳組に続く2大会連続の決勝進出で、銀メダル以上は確定。18日(日本時間19日午前0時30分予定)のデンマークペアとの決勝で日本バドミントン界初の金メダルを狙う。

 本気で金メダルを狙っているから、決勝進出を決めても喜びは控えめだった。相手の返球がアウトになると、高橋と松友がハイタッチ。派手なアクションも涙もない。世界ランク1位。ここまで来るのは当然の使命。高橋が「ホッとしている。きょう(16日)は倒れるまでやろうと思っていた」と言えば、松友は「メダルというより、この試合を勝てたことがうれしい」と笑みを浮かべた。

 準決勝の相手は5月のユーバー杯で敗れた韓国ペア。前夜からこの日にかけて、高橋を支配したのはメダルへの渇望よりも「負けたくない」の一心だった。「気持ちだけ負けないようにしようと思って寝て。起きても、負けたくないと思った」。自らのスマッシュの決定率が悪いと感じた高橋は、わざと前衛の松友にチャンスボールが来るように返球。相手の甘いレシーブを松友がきっちり仕留めた。「2人で一つというプレーができた」と高橋は胸を張った。

 聖ウルスラ学院英智高(仙台市)で1学年違いの2人がコンビを組んだのは07年。当時の主戦場はともにシングルスで、同校バドミントン部の田所光男総監督(65)は「そんなにいい結果は期待していなかった」と打ち明ける。ただ、田所総監督は「強気で攻める高橋、冷静にパートナーを支えられる松友は相性がいい」と感じていた。試合で高橋の調子が出ないときは松友がさりげなく靴ひもを結び直して間を置き、リズムを取り戻したこともある。ペア結成10年目。醸成されたあうんの呼吸は大舞台でも健在だった。

 12年ロンドン五輪は藤井・垣岩組が、日本バドミントン界初の表彰台となる銀メダルを獲得。快挙に日本が沸く中、五輪に出場できなかった高橋と松友は、現実を直視できなかった。「ロンドンの試合はテレビで見なかった。見たくもなかった」と松友は振り返る。

  あれから4年。世界で誰よりも濃密な時間を過ごしてきた。「世界で一番、練習している自信がある」と松友。悔しさを力に変えて世界ランキング1位に上り詰めリオでメダルを確定。ロンドンの1次リーグでは中国、韓国、インドネシア選手による無気力試合もあった。この日、対戦した鄭は失格となった選手の1人。バドミントンを愛する人間として負けるわけにはいかなかった。

 18日の決勝はリターユヒル、ペデルセン組(デンマーク)と戦う。「勝っても負けても、楽しく2人で頑張りたい」と言う高橋の横で、「自分たちが今までやってきたことを全て出し切れるように2人で頑張りたい」と松友は気合を入れた。黄金の輝きとともに、タカマツが日本バドミントン界に新たな1ページを刻む。

 ◆高橋 礼華(たかはし・あやか)1990年(平2)4月19日生まれ、奈良県橿原市出身の26歳。宮城・聖ウルスラ学院英智中から聖ウルスラ学院英智高に進み、高3時の高校総体で1学年下の松友と組んだ女子ダブルスで優勝。以降ペアを組み、14年のスーパーシリーズファイナルで全種目通じて初優勝の快挙。今年の全英オープンでも日本勢38年ぶりの優勝を果たした。現在のダブルスの世界ランキングは1位。日本ユニシス所属。1メートル65、60キロ。利き手は右。

 ◆松友 美佐紀(まつとも・みさき)1992年(平4)2月8日生まれ、徳島市出身の24歳。聖ウルスラ学院英智高時代から1学年上の高橋とダブルスを組む。シングルスでも10年世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得した。10年に日本ユニシス入社。1メートル59、50キロ。利き手は右。

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