エース水谷“絶好調”の証 得意の後陣ラリー戦に相手引き込む

[ 2016年8月17日 08:44 ]

強烈なスマッシュを浴びせる水谷
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リオデジャネイロ五輪卓球男子団体準決勝

(8月15日)
 【松下浩二の目】またしても水谷が大車輪の活躍を見せてくれた。第1シングルスで吉村が0―3で敗戦。ドイツに流れが向いた中で、第2シングルスのエースが元世界1位にストレート勝ちしたことで、主導権を握り返した。しかも過去の対戦成績は1勝15敗。普通ならネガティブな気持ちになってしまうが、プレーからは一切感じられなかった。

 水谷の好調を支えているのは、得意とする後陣でのラリー戦に相手を引き込めているからだろう。ボル戦で長いラリーが続いた場面で、最後は水谷がポイントを得ていた。自分の土俵で戦うことで、団体戦で5連勝の快進撃を支えている。

 決勝の中国戦でも勝利の鍵を握るのは水谷だろう。準決勝は当初は夜(日本時間16日朝)の第2試合に組み込まれていたが、中国―シンガポール戦と入れ替わり午後3時(同16日午前3時)の第1試合に変更された。卓球界ではよくあることだが、中国の力の大きさを象徴する出来事だった。すでにメダル獲得という日本卓球界の夢をかなえてくれた3人だが、ぜひ金メダルを獲ってほしい。 (五輪4大会連続出場、97年世界選手権男子ダブルス銅メダリスト)

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2016年8月17日のニュース