【竹下佳江の目】日本が波に乗れない2つの原因

[ 2016年8月16日 07:47 ]

<日本・アルゼンチン>準々決勝進出を決め、喜ぶ木村(中央左)ら日本

リオデジャネイロ五輪バレーボール・女子1次リーグ 日本3―0アルゼンチン

(8月14日 マラカナンジーニョ)
 アルゼンチン戦は「気分良く勝ち切って勢いをつける」という目的があったと思います。結果はストレート勝ちでしたが、1、3セット目はもつれる場面もあり、目的を完全に果たしたとは言い難いのでは、と感じました。

 今大会の日本が波に乗れない原因は二つ考えられます。一つは初戦の韓国戦で第1セットを取りながら勝ち切れなかったこと。「大丈夫かな?」という疑念が生まれたかもしれません。もう一つはサーブ。日本はサーブで相手を崩すことを攻撃の柱としてきました。しかし、最終予選から五輪にかけてサーブが走らない。これは、若い選手がいつもより大きな重圧を感じているからではないでしょうか。

 世界選手権で銅メダルを獲った経験があったロンドンのチームは、1次リーグを「メダルを獲るための準備」とも捉えていました。今回の目標は「前回以上のメダル」。でも、チームはまだ発展途上です。上を目指す気持ちは必要ですが、上ばかり見てもいけない。持てる力さえ発揮できれば、結果は出ます。もう一度挑戦者の気持ちに立ち返ってくれれば、米国戦も勝てると信じています。(元全日本女子主将)

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2016年8月16日のニュース