内村メダルならず…床決勝で痛恨ラインオーバー5位

[ 2016年8月15日 05:30 ]

床決勝で内村は5位に終わる

リオデジャネイロ五輪 体操種目別決勝

(8月14日)
 体操男子種目別決勝の床運動が14日に行われ、内村航平(27=コナミスポーツ)と白井健三(19=日体大)はいずれもメダルを逃した。団体総合と個人総合で金メダルに輝いたキングだったが、5位にとどまった。

 体操ニッポンを12年ぶりの団体金メダルに導き、個人総合では劇的な逆転で連覇を達成した内村はメダルに届かず、5位に終わった。10日の個人総合の鉄棒の演技中に腰を痛め、「ぎっくり腰みたいになった。やばい」と話していたが、翌日には「痛みはかなりあるけど、気持ちは全然、切れていないし、床はメダルのチャンスがある。出られる状況であれば出たい。自分の中では諦めていない」と気合を入れていた。しかし、この日はラインオーバーもあって得点が伸びなかった。

 床運動は思い入れのある種目だ。父・和久さんは柳川商(現柳川高)時代に全国高校総体の同種目で優勝。父の実家で総体のメダルを見て、父を超える感情が湧き上がった。「僕はパパを超えて五輪に行く」――。東京で開催された11年世界選手権で金メダルを獲得すると12年ロンドン五輪でも銀メダル。世界王者の白井には「絶対にかなわない」と笑いながら脱帽するが、8歳年下の“ひねり王子”とともに、夢舞台のフロアに立っていた。

 昨年の世界選手権を制し、今大会も金メダルの有力候補だった鉄棒は予選で落下したため決勝に進めず、床運動でリオ五輪を締めくくった。悲願の団体、奇跡の個人総合。床運動ではメダルに届かなかったが、過去2度の五輪を超える充実感と黄金の勲章を手に、妻・千穂さん(27)と2人の愛娘が待つ日本へ凱旋する。

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2016年8月15日のニュース