山口茜、連勝で決勝T進出!今大会最年少19歳が38分ストレート勝ち

[ 2016年8月15日 05:30 ]

通算2勝で決勝トーナメント進出を決めた山口茜(共同)

リオデジャネイロ五輪 バドミントン・女子シングルス1次リーグK組 山口茜2―0ティー・ジンイ

(8月14日 リオ中央体育館)
 1次リーグが行われ、女子シングルスK組の山口茜(19=再春館製薬所)はティー・ジンイ(マレーシア)を2―0で下して通算2勝とし、同組1位で15日(日本時間16日)から始まる決勝トーナメント進出を決めた。J組の奥原希望(21=日本ユニシス)は昨年の世界選手権銅メダリスト、ファネトリ(インドネシア)をストレートで下し、こちらも決勝T進出を決めた。また、男子シングルスI組の佐々木翔(34=トナミ運輸)はラジフ・オーセフ(英国)に0―2で敗れて1勝1敗となり、敗退が決まった。

 初めての五輪舞台で、山口が想像以上のプレッシャーに襲われた。勝てば決勝トーナメント進出が決まる1次リーグ2戦目も、序盤から硬さが目立った。ミスショットを繰り返し、第1ゲームは8―15とリードを許した。落ち着きを取り戻し、追い上げた15―17の局面で、相手のジンイが左足首を痛め、治療を受けるアクシデント。これで一気に流れが変わった。

 4連続ポイントなどで逆転し、第1ゲームは21―18。ブレークの際に再び治療したジンイに対し、序盤から6連続、終盤にも6連続ポイントを奪って、第2ゲームは一方的な21―5。わずか38分で2連勝を決め、決勝トーナメント進出を果たした。五輪デビューとなった1次リーグ初戦は「丁寧さが足りなかった」と緊張感から格下選手とフルゲームを展開。気持ちを入れ替えて臨んだ2戦目も過去2戦2勝だった相手に序盤で苦しみ「まだ自分のプレーはできていないので、心から楽しめてはいない」と苦笑いした。

 今大会の最年少選手はバドミントンが盛んな福井県勝山市出身。中学時代に史上最年少で日本代表に選ばれた。故郷を離れて強豪校に進学する選手も多いが、山口は地元・勝山高を選んで練習を積み、世界ジュニアを連覇。昨年は世界選手権とインターハイの日程が重なり、世界選手権を辞退。「勝山」の名前を背負ってインターハイで勝負することを選んだ。

 会場にはその勝山からも応援団が訪れ、ポイントのたびに大声援を送った。今春、入社した再春館製薬所の本社は熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城町。2つの故郷のために。決勝トーナメント1回戦では13年の世界女王ラチャノック(タイ)に挑戦する。「速いスマッシュに対応したい。思い切り当たる」と開き直った表情を見せた。

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