ケンブリッジ、日本勢84年ぶり決勝へ「9秒台」狙う

[ 2016年8月15日 06:43 ]

男子100メートル予選でゴールするケンブリッジ飛鳥(共同)

リオデジャネイロ五輪 陸上男子100メートル

 男子100メートルでケンブリッジ飛鳥(23=ドーム)が14日(日本時間15日)、日本勢84年ぶりの決勝進出に挑む。準決勝の同組にはガトリン(米国)ら9秒台スプリンターがズラリ。「9秒台を出さないと厳しい。今の走りじゃ難しいと思うけど手応えはある」。決勝進出へ、日本人初となる10秒の壁を破る意気込みだ。

 13日の予選では9人中自己記録9秒台が4人。ケンブリッジのベスト10秒10は組6番目にすぎなかった。だが大外の9レーンで中盤から伸び、強烈な追い上げを見せて準決勝に進出した。ジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれたスポーツ万能男。だが日大時代は左太腿裏の故障で力を出せなかった。母校・東京高校陸上部の大村邦英終身名誉監督(66)に「社会人になったらおまえが最初に9秒台出しなさい」と伝えられると、涙を流したという。悔しさをバネに社会人で筋力トレに着手。故障の不安が消えて飛躍を遂げた。

 決勝に進めば「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳が6位に入った1932年ロサンゼルス五輪以来の快挙。「ベストな走りをしたい」。アスカという名はバスク語で自由という意味を持つ単語が由来。その名前のように心のままに駆け抜ける。

 ▽決勝進出の条件 各組2位までが無条件で進出。各組3位以下の中からタイムがいい2選手も準決勝を突破する。

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