ベイカー 女手一つで育てた母に最高の恩返し 高校時代には“登校偽装事件”も

[ 2016年8月12日 05:30 ]

リオ五輪<柔道・男子90キロ 決勝>優勝したベイカー茉秋は母・由果さんと喜びを分かち合う

リオデジャネイロ五輪柔道・男子90キロ級決勝

(8月10日)
 ベイカーの金メダルは女手1つで育ててくれた母・由果さん(46)の存在なくしてあり得なかった。ところが関係者に聞くと「あの2人はよくけんかする」とみんなが明かしてくれる。

 高校時代の恩師の竹内徹さんは由果さんと携帯電話がつながった状態で、親子げんかの生中継を聞かされたことがあるという。ベイカーがそれを知らずに「えっ!?今の竹内先生聞いてたのか?ふざけんな!」とまた激怒。竹内さんは「お母さんに甘えていたんでしょうね」と笑った。

 高校時代には“登校偽装事件”もあった。7時半に家を出ないと学校には間に合わない。由果さんは遅刻したら携帯電話を止める荒療治を施し、息子はきちんと家を出るようになった。「しめしめと思ったけど、敵もさる者で知恵がついてきた」。ある時、担任の先生から「遅刻が多い」と連絡があった。「そんなはずありません」と反論した。ところがベイカーは家を出てからコンビニなどで時間をつぶし、由果さんが仕事に出たのを見計らって家に戻って寝ていたのだった。「それでお昼過ぎにのこのこ学校行くんですよ。柔道の練習があるからって」悪いことは悪い。ただし、よくよく聞けば、これは柔道を強くなるため、母のためにも「大学の特待生を取るために睡眠が大事」というベイカーなりの理由があった。

 けんかするほど仲がいいとも言う。いつも心はつながっている。由果さんはこの日、竹内さんとともにスタンドで観戦。ベイカーは「母子家庭で育って、お母さんは女手1つで育ててくれた。五輪の最高の舞台で勝って恩返しできたのはうれしい」といつも寄り添ってくれた母に素直に感謝した。

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