水谷 得意のラリーでもかなわず、戦術変更がもっと早ければ…

[ 2016年8月12日 08:50 ]

第1セット、ボールに食らいつく水谷
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リオデジャネイロ五輪卓球・男子シングルス準決勝 水谷隼2―4馬龍

(8月10日 リオ中央体育館)
 【松下浩二の目】水谷は後陣でのプレーが得意な選手で、長いラリーに持ち込んでコースを見つけて打っていく戦術を取れる選手。しかしラリーに持ち込んでも馬龍のボールは速く、返球のコースにも隙がなかった。加えて球の回転量も多い。以前は弱点だった守備面でも隙がなくなり、水谷は自分の土俵に持ち込んでも思うようにポイントが取れなかった。

 第3ゲーム以降は戦術を変え、早めに仕掛けることで攻勢に出た。このゲームは5―11で落としたが、第4、第5ゲームを取れたのは戦術変更が奏功した形だ。もう少し早い段階で変更していれば、結果は違ったかもしれない。ただ結果的には13連敗となったが、世界ランキング1位にこれだけいいプレーができたことで、3位決定戦は自信を持って臨めると思う。(五輪4大会連続出場、97年世界選手権男子ダブルス銅メダリスト)

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