水谷 メダルお預けも…絶対王者に善戦で「自信がついた」

[ 2016年8月12日 05:30 ]

第2セット、馬龍(手前)に得点を許し、肩を落とす水谷

リオデジャネイロ五輪卓球・男子シングルス準決勝 水谷隼2―4馬龍

(8月11日 リオ中央体育館)
 男子シングルス準決勝は水谷隼(27=ビーコン・ラボ)が世界ランキング1位の馬龍(27=中国)に2―4で敗れた。それでも、先に3ゲームを奪われてから巻き返し、エースの意地を見せた。日本卓球界初のシングルスのメダルを懸けて11日夜(日本時間12日午前8時30分)の3位決定戦に回った。女子シングルスの福原愛(27=ANA)は3位決定戦でキム・ソンイ(22=北朝鮮)に敗れ、12年ロンドン五輪の石川佳純(23=全農)と並ぶ4位で終わった。

 能面のように表情が変わらないはずの絶対王者に焦りの色が浮かんだ。水谷は3ゲームを先に奪われてから「吹っ切れた」と逆襲に転じた。馬龍の強打に引かず、思い切ってカウンターを仕掛けた。ハイレベルな強打の応酬に会場も大興奮。2ゲームを奪うことになった巻き返しもブラジル人観衆の心を捉え、場内は何度も「ジャポンコール」に包まれた。通算12戦12敗だった格上に対して2―4で意地を見せた。

 「五輪で初めて中国選手と対戦した。五輪で戦った時の差が本当の実力差だと思う。こうやって善戦ができて自信がついた」。

 4回戦負けのロンドン五輪の後、「技術だけじゃなく総合的に強くならないと」と、私生活から見直した。以前は「ジュースもお酒も好き」と、好みのままに口に入れていた食事を改善した。

 元々無頓着。ドイツに卓球留学をしていた中学3年の時、疲労骨折をして強制帰国させられた。母・万記子さんは「栄養が偏り過ぎて15歳なのに骨密度が80歳と診断された」と振り返る。

 この数年で長年習慣付いていたジャンクフードを一新。13年に結婚した妻が栄養関係の資格を取って支えた。体重は5キロ落ちて63キロ。動ける体になってリオの舞台に上がっていた。

 強豪に冷や汗をかかせ、手応えをつかんで3位決定戦に向かう。メダルを獲る、獲らないの差は「宝くじの1等が1番違いで外れるような感覚だと思う」と自分に言い聞かせた。日本卓球界初のシングルスのメダルは、手を伸ばせば届く位置にある。

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