大野 古賀、吉田ら輩出…「講道学舎魂」継承!

[ 2016年8月10日 05:30 ]

講道学舎を訪れたジョン・レノンとオノ・ヨーコ。中は中山美恵子氏(のちの会長)

リオデジャネイロ五輪・柔道男子73キロ級

(8月8日 カリオカアリーナ)
 古賀稔彦や吉田秀彦らを輩出してきた柔道の名門私塾「講道学舎」で過ごした日々が大野の根幹を成している。弦巻中、世田谷学園に通いながら中高一貫での全寮生活。過剰なほどに乱取りを繰り返すことで心技体を磨き上げていった。

 2学年先輩だった66キロ級銅メダルの海老沼匡によれば「将平はいつも負けて泣いていた。高校から強くなった。なにくそ根性、負けず嫌いの選手」、持田監督も「8人入ってきたうちの7番目。みそっかすだった」と当時の大野を振り返った。

 講道学舎は1975年に初代会長の横地治男氏や作家の井上靖氏らによって創設された。77年にはジョン・レノンも日本文化を学ぶためにオノ・ヨーコとプライベートで訪問。座礼を気に入り、数日後には次男のショーンを連れて再び訪れたという。大野を含めて4人の五輪王者、7人の世界王者を輩出した。だが、年間1億円ともされる維持費がネックとなって昨年3月に最後の塾生が卒業し、39年の歴史に幕を閉じた。近年は競技レベルが落ちていたため“学舎魂”を受け継いだ五輪王者は、大野が最後となりそうだ。

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2016年8月10日のニュース