大野将平「天理柔道」でつかんだ頂点「執念をテーマに」

[ 2016年8月9日 22:45 ]

メダリスト会見を行った松本薫(左)と大野将平

 リオデジャネイロ五輪で8日に金メダルを獲得した柔道男子73キロ級の大野将平(24=旭化成)が9日、市内のジャパンハウスでメダリスト会見に臨み、自身の柔道スタイルに関して語った。

 5試合中4試合を一本勝ちで決めたものの「試合というのは勝負だし甘くはないので。勝ち方にこだわる、色気を出すということは捨てました」と一本勝ちが続いたことはあくまで結果論と強調。「戦っているときは指導1つでもいいと、我慢強く泥臭く戦いたいという気持ちで臨んでいました」と明かした。

 そのスタイルは母校である天理大の教えにも通じるという。「技術的に言えば、正しく組んで正しく投げるということが天理柔道の魅力だと思います。もともとは執念深く戦うことが天理柔道と言われていたと。このオリンピックを迎える前に天理大学の穴井(隆将)監督に言われて。執念という言葉をオリンピックの一番のテーマに掲げて戦ってきました」。

 天理大では大野が主将を務めていた13年、暴力事件が発生。4年生部員が1年生部員に暴行を加えていたことが発覚し、大野は全日本柔道連盟から登録停止3カ月の処分を受け、一時強化指定選手を解除されていた。金メダルを獲った今、「あのことで精神的に強くなったのは間違いないと思います」と改めて振り返った。

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2016年8月9日のニュース