内村 得意の鉄棒でまさかの落下…種目別決勝に進めず

[ 2016年8月7日 05:30 ]

男子予選 鉄棒で落下する内村航平

リオデジャネイロ五輪第2日体操・男子予選

 団体総合、個人総合、種目別の決勝進出を懸けた男子予選が行われ、団体総合で3大会ぶりの金メダルを目指す第1班の日本は、合計269・294点で第1班を終えて1位につけたものの、ミスが相次ぎ得点は伸びなかった。“キング”内村航平(27=コナミスポーツ)は鉄棒で落下。個人総合の内村は90・498点で1班を終えて首位に立ったが、金メダルが有力視されていた種目別鉄棒での決勝進出は逃した。五輪デビューとなった白井健三(19=日体大)は床運動でラインオーバーし、15・333だった。

 金メダルを狙えるはずだった鉄棒で内村がまさかの落下となり、種目別での決勝進出を逃した。日本のエースは悲願の団体総合金メダルに向け、途中まで全開だったが、得意種目に落とし穴が待っていた。

 「個人としては、鉄棒で普段落下するところではない箇所での落下があったので、凄く悔しいです。練習でうまくいっていたので、少し過信していた部分もあったかなと思う」

(万全スタート後/) スタート種目のあん馬を無難に乗り切ると、大技「リ・シャオペン」に挑んだ跳馬は鮮やかな跳躍で15・533点と高得点をマーク。鍵に挙げていた「2つの“うま”」を乗り切ったはずだった。その一方で、最初のあん馬で田中が落下。山室が跳馬で尻もち、平行棒で落下と失敗を重ねた。そして、チームメートの相次ぐミスに引きずられるように、ついには内村までもが得意の鉄棒の最初の離れ技「屈身コバチ」でバーをつかみ損ねた。14・300点に終わり、同じく落下したロンドン五輪に続いて、この種目は決勝進出を逃した。

 調整は順調そのもののはずだった。だが、唯一の機会だった3日の本会場練習では、床運動でミスを連発。その際は「そこまで良くなくてもいいんじゃないですか。良すぎた方が怖い」と前向きに捉えていたが、肝心の本番でそのミスが出てしまった形だ。

 「チームとしても普段ミスがない部分で(ミスが)出てしまった。練習をかなり積んできたものの、やはりこれがオリンピックという舞台なのかなと思った」。主将として臨んだ大舞台。個人タイトルには興味を示さず、団体の頂点だけを見据えてチームを引っ張ってきた。「団体“金”の自信はかなりある」とも話していた。予選ではつまずいたが、本命の団体決勝で雪辱を狙う。

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