金藤、世界大会初の金必ず!攻めのトレーニングでメンタル改革

[ 2016年8月3日 11:15 ]

サンパウロからリオの国際空港に降り立った金藤

リオ五輪

(8月5日開幕)
 リオデジャネイロ五輪競泳女子200メートル平泳ぎ代表の金藤理絵(27=Jaked)が2日、五輪水泳競技場に足を踏み入れ、初練習した。1日に最終合宿地サンパウロからリオ入り。08年北京五輪以来、2大会ぶりの夢舞台を世界ランキング1位で迎える金藤は、実力がありながら世界の大舞台でかつてメダルを獲得したことがない。リオ五輪では勝負根性が欠如していた精神面の課題を克服して、集大成のレースで悲願の頂点を目指す。

 心の奥底に眠っていた勝者のメンタルが十数年ぶりに目を覚ます。金藤は1カ月以上に及ぶ米国での高地トレーニングからサンパウロに移動し、最後の強化合宿も終了。選手村に入るまでの全日程を消化し「いい練習はできている。あとは実際にメインプールを泳いだ時の感覚だと思う」と静かに闘志を燃やした。

 リオ五輪で金メダル候補に挙げられる実力の持ち主も、実は高3まで日本一のタイトルがなかった。力がありながら、勝負へのこだわりが欠落していた。痛感したのは三次高(広島)2年の時だった。全国高校総体に続き国体でも200メートル平泳ぎで2位に敗れ涙していた時、総体で同順位だった地元の1年先輩が国体で全国初制覇。満面の笑みが目に映った。「高校王者」。明確な目標を持って高校生活を送った先輩に対し、自分は「優勝できたらいいな」という憧れ目線。その差が結果に表れ「気持ちの大切さ」を知ることになった。

 死に物狂いで練習し「一番になりたい」と口にしたのは高3になる頃。総体を優勝候補で迎えると、重圧に襲われた。「1週間前から食事が取れていないんです」。試合10日前に金藤の母から相談を受けた当時指導者だった藤田コーチは、金藤をぎりぎりまで追い込んだ。「精神的に駄目だと最後、絶対負けますよね」と藤田氏。厳しい練習にあふれる涙がプールにこぼれる。金藤は声を上げて悔しがった。精根尽き果てた時、恐怖心は払しょくされた。試合は序盤から飛ばし、逃げ切った。

 忘れもしない「高校王者」のエピソードから10年。6年前に発症したヘルニアで守りに入っていたトレーニングだが、今シーズン、最後の五輪へ攻めに転じた。世界記録を目指し「勝ちたい」とメンタルに変化も生じ、加藤コーチは「全然逃げないまま昨日までできた。本当にあとは勝負だと思います」と太鼓判を押した。勝利で終わる物語、第2章は間もなくクライマックスを迎える。

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