「KOBELCO CUP」U―18は関東選抜2年ぶり頂点

[ 2016年8月1日 08:30 ]

U―18で優勝し、ナンバー1ポーズを決める関東選抜フィフティーン

 「KOBELCO CUP 2016」第12回全国高校合同チームラグビー大会と第6回全国高校女子合同チーム大会(特別協賛・神戸製鋼グループ)の最終日が31日、長野県上田市の菅平高原サニアパークで行われた。部員不足の学校から選ばれたU―18は関東選抜が2年ぶり2度目の優勝。17歳以下の実力者が競うU―17は九州選抜が2年ぶり7度目、女子は関東選抜が初優勝した。

 関東選抜が実力伯仲の三つどもえを制した。九州選抜との第2戦は7―7のドロー。第1戦で近畿選抜を20―7と下した“貯金”を生かし、2年ぶりに頂点に立った。

 「途中交代して残念だったけど、このチームで結果が出せてうれしい」

 No・8の西川は満足そうに笑った。八王子高のラグビー部は現在、部員10人。昨冬の全国大会予選は人数がそろわず、棄権した。専用のグラウンドなどなく、練習は前庭と呼ぶ小さな場所でランパスがメイン。心が折れそうになる中、野球部が西東京代表として初めて甲子園の土を踏むニュースは何より勇気になった。

 「頑張れば、僕たちにもできることがあるんだ、と気づきました」。菅平入りする前日、クラスメートがいる野球部の応援で球場へ。受けた刺激が優勝の原動力になった。「菅平でいろんな先生や選手から学んだし、ラグビーは続けていきたい」。大会の意義がその言葉に含まれている。

 <U―17近畿選抜>まさかの2連敗で、3位に終わった。「自分たちの力を出し切れないまま終わった感じ。受け身に立ったというか」。WTB長田の歯切れが悪い。1月の花園を制した東海大仰星のレギュラー。菅平から戻れば、再び全国を目指す戦いが始まる。「ここで見つけた課題はチームにもつながることなので、しっかり克服して臨みたい」。その目はもう、次を見据えていた。

 <女子関東選抜>劇的なフィニッシュで、昨年の女王、九州選抜を下した。それぞれ近畿選抜を撃破し、迎えた“決勝戦”。九州が7-5とリードして迎えた後半終了間際にドラマは生まれた。10メートル付近のモールから右へ展開し、最後はWTB久保が右スミにトライ。50メートル6秒7のスピードが初めてのタイトルをもたらした。「抜けた瞬間、いけると思った。この大会を優勝したかったので本当にうれしい」。試合後の号泣を忘れ、最高のスマイルで大会を終えた。

続きを表示

2016年8月1日のニュース