体操ロシア選手がIOC対応批判「政治的判断」

[ 2016年7月27日 07:48 ]

練習を終え、記者の質問に答えるロシア体操男子のニコライ・ククセンコフ選手

 国ぐるみのドーピング問題でリオデジャネイロ五輪の出場可否が国際体操連盟(FIG)に委ねられているロシア体操男子のニコライ・ククセンコフ選手(27)が26日、国際オリンピック委員会(IOC)の対応を「政治的な判断。争い事をつくりたがっている」と批判した。リオでの練習後に取材に応えた。

 ウクライナ出身で、2013年にロシア国籍を取得した同選手は今年の欧州選手権で団体総合の優勝メンバーとなったトップ選手の一人。FIGは五輪出場の可否を発表していないが、一足早くリオ入りして調整している。「私たちはクリーンな体操選手。他の全ての参加者と同じように試合に臨まないといけない」と潔白を主張し「今は練習あるのみ。体の状態はいいし、全てが好転していく」と出場に自信を示した。

 自身は今年に入ってドーピング検査で禁止薬物のメルドニウムに陽性反応を示したが、世界反ドーピング機関(WADA)の基準変更で不問とされた。「摂取していたのは(まだ禁止されていなかった)1年前のこと。だから問題ない」と弁明した。ロシアの陸上が五輪から締め出されたことについても「クリーンな選手は出場すべきで大きな過ち」と主張した。

 同じ会場でロシアの女子選手も練習した。ロンドン五輪段違い平行棒金メダルのアリーヤ・ムスタフィナ選手(21)に質問した記者を、険しい表情のチーム関係者が遮る一幕もあった。(共同)

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2016年7月27日のニュース