葭葉 大混戦抜け出しプロ初V!新設大会初代女王に

[ 2016年7月11日 05:30 ]

優勝し綾田紘子、亀田愛里、森美穂、永田あおい(後列左から)ら選手に祝福される葭葉ルミ

女子ゴルフツアー・ニッポンハム・レディース最終日

(7月10日 北海道北斗市 アンビックス函館倶楽部上磯ゴルフコース=6362ヤード、パー72)
 今季新設された大会は上位陣のスコアが伸びず一時は7アンダーに7人が並ぶ大混戦の中、葭葉ルミ(23=富士住建)が17番のバーディーで抜け出し通算8アンダー、208でプロ初優勝を手にした。2打差の2位には李知姫(37=韓国)ら6人が並び、2日目までトップの18歳アマチュア、小祝さくら(飛鳥未来高3年)は3打差8位に終わった。
【最終R成績】

 大会初日から「今週は優勝しかない」と自分に言い聞かせていた葭葉に、優勝が見えたのは17番だった。ピン手前3メートルのバーディーパットを沈め、混戦の7アンダー組から抜け出した。18番に向かう際にスコアボードを見ると、ライバルが軒並み落としてリードは2打差。「最終ホールはちょっと余裕を持って打てました」。18番パー5では確実に3オン2パットのパー。トロフィーを手にすると「本当に勝ったんだ」と感慨に浸った。

 今季2戦目、3月のヨコハマタイヤPRGRレディース第2日に中学時代に痛めたこともある右足首の骨折に見舞われた。1週間は寝たきり、結局6試合を欠場した。

 14年からツアーにフル参戦している葭葉が初めて優勝争いを演じたのが1年前のサマンサタバサ・レディースだった。2位で最終日を迎えたが、75と乱れて9位に終わった。これを機に自分のゴルフを見つめ直し「一定のリズムを体に染み込ませる」と練習に取り組んだ。骨折によるブランクはあったが、4月末に復帰すると「ここに来て自分に自信が持てるようになった」という。前戦は首位発進しながら尻すぼみで27位。「良いところと悪いところが両方出た。だからこの優勝がある」。勝負どころでもペースを乱さずボギーはなし。苦い経験や反省を生かした。

 幸運も後押ししてくれた。この日朝にコンビニ店で3枚引いたくじは全て飲み物が当たった。「今日はついてる」と思って迎えた1番。5メートルのパットを打つ時に、湿ったグリーンに誰かのボールのラインが残っていた。これを参考にバーディー発進。勢いに乗った。念願の初優勝を果たし「これからも同じように練習して、結果また勝てればいい」と語った。次週は成長のきっかけとなったサマンサタバサ・レディースが待っている。 

 ◆葭葉 ルミ(よしば・るみ)1993年(平5)3月12日、東京都生まれの23歳。小学時代にゴルフを始めたが、中学ではバスケット部。千葉・日大一高で本格的にゴルフに取り組んだ。12年に2度目のプロテストで合格。14年に初のシード権を獲得し、昨年は賞金ランク41位。趣味はバス釣りで、今年からヨガを始める。1メートル60、56キロ。

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