璃花子「鉄の女」へ1日5レース「しんどいと言ってられない」

[ 2016年7月10日 05:30 ]

1日5レースを泳ぎ切って、くたびれた表情で引き揚げる池江(右)

 競泳の三重県選手権が9日に鈴鹿市内で行われ、リオ五輪女子代表の池江璃花子(16=ルネサンス亀戸)は個人2種目とリレーに出場。自身の日本記録には及ばなかったが、日本勢最多7種目に出場する五輪へ、1日で5レースをこなし「鉄の女」となる一歩を踏み出した。

 午後の決勝が始まると池江は1時間ごとにレースを消化。50メートル自由形は24秒74の自己ベストを0秒36下回り、続く100メートルバタフライは4月に出した57秒55の日本記録から0秒94遅れた。最後は400メートルリレーに出場。予選を含め、5レースを泳いだ一日を終えると、ヘトヘトだったが「五輪では、しんどいと言ってられない。きつくてもそれ以上のことをやっていきたい」と気を引き締めた。

 約2週間前に100メートル自由形で日本記録を更新。その3日前に欧州から帰国したばかりだったが、初めての高校の試合とあって「楽しみ」が疲れを吹き飛ばし、無欲が好結果を導いた。ところが、日の丸のウエアを着た今大会では「記録を出さないと、という気持ちが強くて力んでしまった」と緊張で悪循環に。開幕まで1カ月を切った夢舞台へ経験を積み「楽しみながら、目標はしっかり達成したい」と力を込めた。

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