開き直り5バーディー!彩香29位浮上、逆転リオつかむ

[ 2016年7月10日 05:30 ]

第2ラウンド、15番でティーショットを放つ渡辺

米女子ゴルフツアー 全米女子オープン第2日

(7月8日 米カリフォルニア州サンマーティン コルデバレーGC=6784ヤード、パー72)
 世界ランキング46位の渡辺彩香(22=大東建託)が71で回り通算1オーバーの29位に浮上、逆転でのリオデジャネイロ五輪出場へ望みをつないだ。ライバルの大山志保(39=大和ハウス工業)、宮里美香(26=NTTぷらら)はともに予選落ちとなった。大山は渡辺の結果次第、宮里美の五輪出場の可能性は消滅した。野村敏京(23=フリー)は69で回り通算5アンダーの4位に浮上。通算8アンダーで単独首位のパク・ソンヒョン(22=韓国)に3打差の好位置につけた。

 背水の陣で渡辺が開き直った。初日67位と出遅れ「予選落ちしたら五輪の可能性はなくなる」と危機感を抱いたこの日は出入りが激しいながらも71をマーク。予選落ちした大山、宮里美を尻目に29位まで順位を上げた。

 ティーショットでフェアウエーを捉えたのは14ホール中8ホール。パーオンしたのは18ホール中11ホールとショットは不安定で、得意のパー5でバーディーを1つしか奪えなかった。そんな中、26パットとグリーン上での粘りがスコアに表れた。

 メンタルの切り替えも奏功した。「今の私はノーボギーでプレーできるコースではないと思っているので、ボギーを打った分、それ以上のバーディーを取ろうと思っている。今日はそれができた」。4ボギーもそれを上回る5バーディー。しかもボギー直後にたびたびバーディーを奪うなど気持ちを切らさなかった。

 ツアー関係者の試算によれば、31位以上で現在五輪出場圏内にいる大山の世界ランクを上回る見通し。第一関門を突破し「ちょっとホッとしている」と一息つくと「決勝は思い切りやる」と言い切った。

 土壇場で息を吹き返した22歳が、リオへの扉を勢いよく開ける。

 ▽女子ゴルフの世界ランキング 各大会のレベル、出場した選手に応じてポイントが与えられ、過去2年間が対象。特に直近13週間の成績が重視され、直近13週間を除く91週間については毎週一定の割合でポイントが減る。総獲得ポイントを104週間の間に出場した対象試合数で割った数値が平均ポイントとなり、これに応じてランク付けされる。メジャー優勝は100ポイント、決勝ラウンド進出者にも全員、ポイントが付与される。

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2016年7月10日のニュース