伊沢利光が帰ってきた 3年8カ月ぶりレギュラーツアー出場

[ 2016年7月6日 05:30 ]

笑顔で練習ラウンドする伊沢利光

 男子ゴルフのメジャー第2戦「日本プロゴルフ選手権大会日清カップヌードル杯」は7日に北海道クラシックGCで開幕する。伊沢利光(48=伊沢ゴルフアカデミー)が12年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ以来、3年8カ月ぶりにレギュラーツアーに出場する。賞金王に2度輝いた伊沢は負傷などもあり、12年を最後にシードを失って第一線を離れたが、今後もツアーに挑戦する意向だ。

 伊沢はインの9ホールを回った。美しいスイングは健在だった。体を鋭く回転させインパクト。高い弾道を生み出した。

 「自分の採点では70点くらい。今日はグリーンが速くないからね。試合では締めてくるから難しくなるよ」。控えめな言葉に自信がにじんだ。

 2度賞金王に輝いたが、08年に古傷の左手親指痛が再発。その後ぎっくり腰、右脇腹痛に悩まされ、ドライバーイップスになったこともあって低迷。賞金ランク172位だった12年を最後にシードを失うと、ツアーから撤退してレッスン中心の生活に。14年には自身が直接指導する伊沢ゴルフアカデミーを開校した。

 復帰のきっかけはプライベートのラウンド。「フェアウエーキープ率が良くなり、アンダーパーで回るようになった。だったら試合に出てみようと思った」。4月の北九州オープンを皮切りに下部のチャレンジツアーなど計3試合に出場。手応えを感じて、07年優勝で10年間の出場資格を得た日本プロでのレギュラーツアー復帰を決断した。

 体形はシードを持っていた当時より引き締まって見える。「腹が出てズボンが入らなくなるから食事に気をつけている」。12年には7~8%だった体脂肪率は10~11%に増えたが、体重は70キロから66キロに減った。

 練習は週3日で1回に150~200球でプロとしては少なめ。それでも飛距離は他のプロに劣らない。「4年間トレーニングはしていないけど、チャレンジツアーでは若手と変わらないくらい飛んでいた」という。

 今後も継続的にツアーに挑戦する。主催者推薦の話もあるが「ゼロからの出発。一度つくり上げたものを崩してゼロからつくり直す」という信念を貫き、レギュラーツアーはマンデーから本戦出場を目指す。再スタートとなる今大会。伊沢は「4日間プレーしたい。自信になるからね」とまずは予選通過を見据える。

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2016年7月6日のニュース