デュラント、ウォリアーズ移籍が決定 他球団は批判「クレージー」

[ 2016年7月5日 14:28 ]

スターとお別れ…デュラントのポスター前で撮影するサンダーのファン(AP)

 NBAサンダーからFAとなっていたスモールフォワードのケビン・デュラント(27)が4日、2年5400万ドル(約55億円)でウォリアーズとの契約(2年目は本人のオプション)に合意。デュラントは13年シーズンのMVPで得点王に過去4回輝いているが、07年にサンダーの前身スーパーソニックスにドラフト全体2番目の指名で入団して以来、NBA10シーズン目で初めて違うチームでプレーすることになった。

 これでウォリアーズにはシーズンMVPと得点王になった選手がステファン・カリー(28)を含めて2人、球宴出場経験者がクレイ・トンプソン(26)とドレイモンド・グリーン(26)を含めて計4人もいる豪華な布陣となった。

 デュラントを巡っては再契約を熱望していたサンダーに加え、スパーズ、セルティクス、クリッパーズ、ヒートが獲得合戦を展開。しかし昨季に歴代最多の73勝(9敗)を挙げたウォリアーズは、ジョー・レイコブ・オーナー(60)、ボブ・マイアースGM(41)に加え、スティーブ・カー監督(50)やカリー、トンプソンらフロントと選手が一丸となってデュラントを説得。デュラントは「チームにはお世話になった。自分の人生にとって大きな意味がある場所だった。友情は永遠だ」とサンダーの関係者に感謝のコメントを残しながらも「選手としての自分が成長できるかどうかが、いつも判断の基準だ」と新天地を選んだ理由を説明した。

 デュラント獲りに成功したウォリアーズはサラリーキャップ枠の確保のために先発センターで05年ドラフトのトップ指名選手だったアンドリュー・ボーガット(31)をマーベリクスに放出。併せて先発のスモールフォワードでリオデジャネイロ五輪の米国代表に選ばれているハリソン・バーンズ(24)の保有権を放棄した。制限付FAだった同選手は完全FAとなり、すでに4年9400万ドル(約95億9000万円)をオファーしていたマーベリクスへの移籍が内定。ウォリアーズの先発2人はデュラント獲得に伴い、いずれもオークランドからダラスへ拠点を移すことになった。

 なおデュラントのウォリアーズ移籍はNBAの他球団にも衝撃を与えており、ウィザーズのセンター、マルティン・ゴータット(32)は「クレージーだ。KD(デュラント)がGSW(ウォリアーズ)だって?彼らは1試合で200点得点するつもりなのか」とツイート。カリーとデュラントとトンプソン、グリーンの昨季平均得点を合計するとこの4人だけで94・4点に達するだけに、200点はいかないまでも、NBA史上でも過去に例を見ない破壊力抜群のシューター軍団が誕生することになりそうだ。

 一方、サンダーにとっては大打撃。主力の1人だったパワーフォワードのサージ・イバカ(26)はマジックにトレードで放出しており、デュラントと二枚看板を組んできたラッセル・ウエストブルック(26)も今季が契約の最終年を迎えるとあってチーム編成が難しくなってきた。もし序盤でチームが低迷した場合、14年シーズンの得点王で球宴では2回MVPとなっているウエストブルックはトレードの目玉となるのは確実。シーズン中盤からはデュラントに代わってウエストブルックの動向に注目が集まりそうだ。

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