ラグビー元日本代表の男性、「手術失敗で引退」と病院提訴

[ 2016年6月30日 10:52 ]

 左肘の手術に失敗したのが原因でプロ選手引退を余儀なくされたとして、トンガ出身でラグビー元日本代表の真羽闘力さん(38)が、福岡市の整形外科病院に約1億2900万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こし、第1回口頭弁論が30日開かれた。病院側は請求棄却を求めて争う姿勢を示し、個別の認否は留保した。

 訴状によると、真羽さんは2012年9月、ラグビーのトップリーグで、福岡県に本拠を置くサニックスの選手として出場した試合で左肘を負傷。翌13年2月、同病院で靱帯の再建手術を受けた際に神経を傷つけられ、指が動かなくなる障害が残り選手を引退した。

 真羽さん側は「医療過誤でラグビー人生に一方的に終止符が打たれ、収入も住む家も奪われた」と主張。病院側からは医療過誤の賠償金の一部として330万円が支払われたが、損害額で折り合いが付かず、提訴に至ったとしている。

 真羽さんは1996年に来日。社会人ラグビー部に所属して05年に日本国籍を取得し、12年3月にサニックスとプロ契約を結んだ。引退し、現在は埼玉県に住んでいる。

 病院側は取材に「プライバシーのためコメントできない」としている。

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2016年6月30日のニュース