錦織“鬼門”ウィンブルドン快勝発進 価値あるストレート勝ち

[ 2016年6月28日 05:30 ]

サミュエル・グロートを下しサムアップする錦織圭(AP)

ウィンブルドン選手権第1日

(6月27日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 4大大会第3戦が開幕し、男子1回戦では第5シードで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)が、同124位のサミュエル・グロート(オーストラリア)を6―4、6―3、7―5で破り、初戦を突破した。左脇腹痛から回復途上の錦織だが、世界最速サーバーを相手に得意のストローク戦に誘い込み、格の違いを見せつけた。また、本戦初出場で同122位の西岡良仁(20=ヨネックス)はストレート負け、女子で同93位の奈良くるみ(24=安藤証券)は3年連続で初戦を突破した。

 柔よく剛を制す。柔道の世界で語られる格言を聖地の第1コートで体現した。263キロの世界最速サーブ記録保持者であるグロートに対し、卓越した技術を駆使。危なげなくストレートで下して5年連続の初戦突破を決めた。

 「やはりリターンは鍵になる。とにかくボールが速い。なるべくそれに目がついていけるようにリターンに集中したい」と過去1戦1勝のグロートを警戒していた。第1セットに228キロを記録するなど、平均170キロ台のサーブが中心の自身とは大きく差をつけられたが、圧倒されたのは速度だけだったと言っていい。

 真骨頂を見せたのが第1セット第4ゲーム。サービスゲームで3ポイントを連取されてブレークの危機を迎えたが、ここから左右に打ち分けるサーブ、スピンの利いた低いリターンで5ポイントを連取してキープ。いらつきを隠せず大声を上げる相手に、ネット際へのスピンショットなどでもほんろうし、試合の主導権を握った。

 今季芝初戦となった2週間前のゲーリー・ウェバー・オープン(ドイツ)では、左脇腹を痛めて2回戦を前に棄権。この日も第2セット終了後に患部の治療を受けるなど、100%万全とは言い難い中で消耗度の少ないストレート勝ちを決めたことは大きい。

 ウィンブルドンは4大大会で唯一8強入りのない鬼門だが、これ以上ない幸先の良いスタートを切った。日本人として95年の松岡修造以来の8強入り、そしてその先の高みへ。「最低でもベスト8、次にベスト4は目標としてはある」との宣言に十分な現実味を感じさせる初戦となった。

 ◇錦織の近年のウィンブルドン1回戦

 ▽12年 左脇腹を痛めていた世界20位の錦織は同52位のククシュキン(カザフスタン)と対戦。7―5、6―3、6―4のストレートでウィンブルドン初勝利。「念願の1勝なので、この喜びをかみしめてきょうは過ごしたい」

 ▽13年 世界11位で臨み、同110位のエブデン(オーストラリア)に6―2、6―4、6―3で勝った。「リターンで相手のサーブにプレッシャーをかけられた」

 ▽14年 世界12位の錦織は同73位デシャプール(フランス)を6―4、7―6、7―5で下し、3年連続2回戦進出もリターンが決まらず「本当につまんない試合だなと思った」。

 ▽15年 世界5位の錦織は同55位のボレリ(イタリア)を6―3、6―7、6―2、3―6、6―3のフルセットで勝利。左ふくらはぎ痛を抱えた状態で意地を見せたが、2回戦は直前に棄権した。

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