元日本代表キム・ヨンデさん ラガーマン魂で新たな夢目指す

[ 2016年6月28日 09:30 ]

飲食業にトライしたキム・ヨンデさん

 ラグビー元日本代表のフランカーとして活躍したキム・ヨンデさん(33)は2014年、NTTドコモを最後に現役を引退した。すぐさま直面した問題が“今後”だった。「同じプロでも野球選手ほど年俸は高くないので、生活のため早く仕事を見つける必要がありました」

 キムさんが意を決してトライしたのは飲食業だった。「どうせやるなら好きな肉料理」と決め、焼肉店は同業者が多いためステーキに的を絞った。良質な赤身肉を求めて全国を食べ歩き、ついに探し当てたのが脂肪分が少なく、タンパク質が豊富な北海道の士幌牛だった。素材を見つけた後の動きは早かった。引退からわずか5カ月でオープンにこぎつけた。

 「準備不足を心配する声もあった。でも“善は急げ”です。ためらいは往々にして結果に結びつかない。ラグビーから学んだ経験則です」

 経営は順調で系列店2店を新規開業。第2の人生をラガーマン魂で切り拓いたキムさんには「ラグビー選手の引退後は厳しい。その手助けのひとつとして、一緒に働ける場所を提供したい」という夢がある。

 ◆キム・ヨンデ 1982年(昭57)10月20日、大阪府出身。江の川高(現石見智翠館高)―大産大を経て近鉄とプロ契約。その後、ホンダ、リコー、NTTドコモで活躍。日本代表にも選出されたフランカー。現役時代は1メートル79、95キロ。2014年3月引退、同8月「ステーキ食堂BECO」開店。

 ◇ステーキ食堂BECO 良質な国産赤身肉のステーキをリーズナブルな価格で提供。営業時間・11時半~14時、17時~23時、月曜定休。地下鉄鶴見緑地線・京橋駅徒歩2分=(電)06(7172)9069、系列店「ステーキ倶楽部BECO肥後橋」=(電)06(6131)9359、「肉炉ばたBECO」=(電)06(4977)3651=

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