ウォリアーズ・カリーが五輪代表辞退 故障など影響「難しい判断」

[ 2016年6月7日 12:15 ]

五輪代表入りを辞退したNBAウォリアーズのカリー

 NBAファイナルに出場しているウォリアーズのポイントガード、ステファン・カリー(28)が6日、リオデジャネイロ五輪の米国代表入りを辞退。五輪3連覇を狙う米国は、今季“満票”でNBAのシーズンMVPに選ばれ、歴代最多となる402本の3点シュートを決めて得点王(30・1)になったシューターを欠いての参戦となった。

 カリーは声明文の中で「国を代表してUSAと胸に記されたユニフォームを着ることはとても名誉なこと。しかし体を万全にして来季に備えることが最優先。足首や膝の故障を含めていくつかの理由があるが、これが最良の選択だと思う。とても難しい判断だった」とコメント。故障以外の理由については触れていないが、NBAブルズに所属し、スペイン代表でもあるパウ・ガソル(35)はすでにジカ熱を理由に五輪出場を取りやめる可能性を示唆しており、感染拡大が懸念されているこの問題もカリーの決断に影響したという見方も出てきている。

 カリーは五輪には出場経験がないが、10年(トルコ)と14年(スペイン)のW杯(10年の呼称は世界選手権)に米国代表として出場。14年大会は全9試合に先発して平均10・7得点をマークし、NBAよりラインがやや短い3点シュートの成功率は43・8%を記録していた。NBAと違って完全なゾーン・ディフェンスが許されている国際ルールでは“長距離砲”は不可欠で、カリーの存在は代表の中でも大きなものになっていた。

 辞退を受けて米国バスケットボール協会のジェリー・コランジェロ会長(76)は「落胆したことは事実。しかし彼を取り巻く状況は理解しているし、その決断を尊重する」とコメント。ただしウォリアーズには現在残っている31人の米国代表候補のうち、クレイ・トンプソン(26)、ドレイモンド・グリーン(26)、ハリソン・バーンズ(24)、アンドレ・イグダーラ(32)の4人が所属しており、カリーの決断がこの4人の判断にも何らかの影響を与える可能性も出てきた。

 しかもウォリアーズには米国代表以外にも、オーストラリア代表のアンドリュー・ボーガット(31)、ブラジル代表のレアンドロ・バルボサ(33)とアンダーソン・バレジャオ(33)、さらにナイジェリア代表のフェスタス・イジーリ(26)がロースターに名を連ねており、ガソルに端を発した五輪辞退への動きがウォリアーズという1チームの中で拡大するのかどうかが注目されるところだ。

 米国代表候補からはすでに故障を理由に五輪に過去3回出場しているクリッパーズのガード、クリス・ポール(31)と、ペリカンズのフォワード、アンソニー・デービス(23)が辞退しており、今月末までに発表される代表メンバー12人がどうなるのかは極めて流動的になってきた。

 カリーが辞退したため、米代表のガードには同じくファイナルに出場し、14年W杯でMVPとなっているキャバリアーズのカイリー・アービング(24)と、プレーオフで活躍したサンダーのラッセル・ウエストブルック(27)とトレイルブレイザーズのダミアン・リラード(25)の3選手が当確。しかしウィザーズのジョン・ウォール(25)、グリズリーズのマイク・コンリー(28)はいずれも故障を抱えており、代表候補には入っているものの五輪出場は危ぶまれている。

 五輪で優勝するには16日間で8試合を戦う必要があり“労働量”の多いガード陣の充実はメダル獲りに直結。しかし米国は肝心の「駒」が不足しており、初めてNBAのスター選手が出場した92年のバルセロナ五輪以降の選考としては最も大きな問題と直面している。

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