白井父・勝晃さん「五輪は健三の夢」5年前には息子の雄姿が「融資」呼ぶ

[ 2016年6月6日 10:07 ]

声援を送る白井の父・勝晃さんと母・徳美さん

体操全日本種目別選手権最終日

(6月5日 東京・国立代々木競技場)
 【白井父・勝晃さん特別寄稿】

 五輪は小さい頃から健三の夢で、私も妻(徳美さん)も背中を押し続けてきましたからね。とりあえず、一つの大きなヤマを越えたかな、と。寿司でも焼き肉でも、健三が食べたい物を、食べさせてあげたいですね。

 5年前の全日本種目別選手権で中学3年生だった健三は、床運動で内村選手に次いで2位に入りました。経営する鶴見体操ジュニアクラブが1号館だけでは手狭で、2号館の建設に向けて動いている頃。大会翌日が、銀行への最終プレゼンテーションの日でしたが、説得力のあるものは用意できませんでした。

 融資を諦めて謝罪しましたが、種目別選手権での健三の活躍を報じる新聞を手に、支店長の方が言ってくれました。「地元で頑張っている人のお役に立てない銀行ではいけない」と。こんなことがあるのかって、鳥肌が立ちましたよ。当時とは開催時期が違いますが(11年は11月、今年は6月)、同じ大会で五輪代表に決まったことは感慨深いです。

 代表に決まって、これからは国民の皆さまの期待を受けることになります。まだ、ここはゴールではありません。まずは五輪という舞台に立つ。そして、その次は勝たなくちゃいけない。真の王者になるために、準備をしっかりとしてもらいたいですね。

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