全仏で屋根設置の声高まる 第9日は16年ぶり全戦中止

[ 2016年5月31日 09:50 ]

第9日の全試合が雨天中止となった全仏オープンのセンターコート=パリ

 テニスの全仏オープン第9日は30日、雨のため16年ぶりに全試合が中止となった。今大会は降雨による長時間の試合中断が繰り返されており、円滑な運営のため、パリのローランギャロスのセンターコートに屋根の設置を求める声がさらに高まりそうだ。

 屋根の設置を巡っては2004年に最初の建設計画が発表された。07年には完成目標を11年に設定しながら13年、16年と先送りされてきた。ことしは開幕から2日間の日程が乱れた時点で、大会責任者のギー・フォルジェ氏が記者会見し「屋根の建設の最終期限は20年だ」と断言した。だが具体性は乏しい。

 他の四大大会は全豪のセンターコートが1987年の完成時から、酷暑と悪天候対策で開閉式の屋根を備えていた。伝統を重んじるウィンブルドン選手権も09年大会から稼働している。全米は13年に計画を発表し、17年8月の完成を目指して動き始めている。

 ローランギャロスはパリが招致を目指す24年夏季五輪でも競技会場になる予定。フォルジェ氏は全仏の計画が進まない理由を問われ「フランスへようこそ」と冗談めかしつつ「この国の根本的な問題だが、とにかく物事が進まない」とぼやいた。(共同)

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2016年5月31日のニュース