稀勢の里 綱取りへ平常心「自分は力士として生きている」

[ 2016年5月31日 05:30 ]

名古屋場所に向けて稽古を再開した稀勢の里

 大相撲夏場所で2場所連続13勝を挙げた大関・稀勢の里(29=田子ノ浦部屋)が30日、綱獲りに挑む名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)に向け、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で稽古を再開した。

 土俵には上がらず、四股、てっぽうなどの基本運動で約1時間、汗を流した。綱獲りについては「特別なことはない。調整は変わらないが準備は大事」と捉えており、1週間程度、体をつくってから土俵上での稽古を行う予定だ。

 夏場所では全勝対決となった13日目の横綱・白鵬戦で敗れ、綱獲りを逃した。「いい感じで入れた。(足りないのは)あとは技術的なものか力的なものか」と模索は続いている。その白鵬は稀勢の里について「日頃の行い(がよくない)。本気で戦っていないんじゃないかな」などと“言いたい放題”だが、「自分は力士として生きている。土俵の上でしか表現できない」と静かに巻き返しを誓った。

 名古屋場所後に昇進するには優勝が不可欠。「しっかり結果を残して、しっかりやることが自分の使命」。“今度こそ”の思いが言葉ににじんでいた。

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2016年5月31日のニュース