日本全勝でアジア選手権V2 主将・内田19年日本代表へ弾み

[ 2016年5月29日 05:30 ]

<日本・香港>前半35分、トライを決めたモエアキオラ(左)に駆け寄る内田(右)ら日本代表

ラグビーアジア選手権 日本59―17香港

(5月28日 秩父宮)
 日本は最終戦で香港に59―17で勝利し、4戦全勝で大会2連覇を決めた。今大会はスーパーラグビー(SR)のシーズンと重なり昨年のW杯代表が不在だったが、SH内田啓介主将(24=パナソニック)を中心に、危なげなく連覇を達成。カナダ、スコットランドと対戦しW杯メンバーも招集される6月の代表にも選出されている内田が、19年W杯の代表入りへ再チャレンジする。

 初集合から1週間で迎えた初戦など、主将として数々の苦境を乗り切った内田は「冷静にできた。苦しい時間帯はあったが、チーム一丸となれたのが勝因」とうなずいた。コイントスに勝ってキックオフを選択したはずが、なぜか相手キックオフで試合開始。「あり得ないこと」でチーム全体が混乱し、一時はリードを奪われた。それでも内田が円陣でチームを落ち着かせ、前半28分にCTB石橋のトライで逆転。「規律を守ればトライを取れると分かっていた」と話した。

 宮崎合宿中だった昨年8月下旬、当時のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチから自室に呼ばれ、代表落選を伝えられた。その日の昼、チームの先輩で代表の正SH田中に誘い出され、2人だけでランチへ。失意の中、「19年もあるから頑張れ。俺は来年(SRの)ハイランダーズに行かない。内田が行け」と励まされた。しかし10月下旬、ハイランダーズが田中との契約延長を発表。すでにサンウルブズからのオファーを断っており、実力は十分ながら、SR参戦の道を閉ざされた。

 それでも腐らず春にハイランダーズに短期練習生として加わり、代表主将も経験した内田。3年後の大舞台へ、再び9番争いに打って出る。

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2016年5月29日のニュース