リオ・パラカヌー出場権獲得の瀬立選手が地元・江東区で報告会

[ 2016年5月28日 15:41 ]

リオ・パラリンピック出場権を獲得した瀬立モニカ選手

 ドイツ・デュイスブルクで行われた障がい者競技パラカヌーの「世界選手権ドイツ大会」(5月17~19日)女子スプリント「カヤック」部門(KL1クラス)で、リオデジャネイロ・パラリンピック出場権を獲得した瀬立モニカ選手(18=筑波大1年)が27日、出身地の東京・江東区役所で行われた世界選手権報告会に出席した。

 リオ・パラリンピック出場への最終予選会となった同選手権で、瀬立選手は200メートルの距離で争う女子スプリント「カヤック」部門KL1クラスに出場したものの準決勝5位で敗退。世界ランク10位以内が出場枠圏内という中で11位となったが、その後、上位の中国の選手が失格となったため、瀬立選手の順位が繰り上がり出場権を獲得した。

 報告会に瀬立選手はともに出場した江東区出身で同区職員の諏訪正晃選手(30)と出席。山崎孝明江東区長(72)に瀬立選手は出場権獲得を、諏訪選手は20年東京パラリンピックから追加予定の種目「ヴァー」VL1クラスで決勝7位となった報告をそれぞれ行った。

 山崎区長は「瀬立選手の頑張る姿を見てきたが、リオは無理だ、東京で頑張れって思っていました。リオの出場権を獲得できましたが、どんなスポーツもですが、初出場でいきなり良い成績を残すって大変なものです。リオに出場して、2回目のパラリンピック出場となれば経験がものをいいますから、東京での夢が広がったと思います。諏訪選手も含め、2人の選手を江東区を挙げて応援したい」とエールを送った。

 瀬立選手は「帰国した時は11位ということで非常に落ち込んでいて、コーチと20年に向けて頑張っていこうと話をしていたんです。その日の夜にテレビ電話があり、リオ出場決まったよ!と聞かされ、2人で泣いて喜びました。最後まで諦めずに良かったと思います。まだパラカヌー競技を始めて約2年、リオに出場できるのも、たくさんの人たちの支援あってのものです。3年前、ケガをしてベッドの上で動けなかった自分が世界の舞台に立てることを嬉しく思います。パラリンピアンとなった自覚を持って自分がどういうことを社会に貢献できるか考えながら、残り3カ月を過ごしていきたい」とリオへの意気込みと多くの支援への感謝の気持ちを伝えた。

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