日本女子 4大会連続五輪王手!21歳司令塔宮下が快勝けん引

[ 2016年5月21日 05:30 ]

ドミニカに勝利し、円陣を組む宮下(左から3人目)ら日本代表

バレーボール女子リオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選第5日 日本3―0ドミニカ共和国

(5月20日 東京体育館)
 ロンドン五輪銅メダルで世界ランキング5位の日本は同7位のドミニカ共和国を3―0のストレートで下し、4大会連続の五輪切符獲得に王手をかけた。安定感を取り戻した守備と、セッター宮下遥(21=岡山)を中心とした攻撃が機能した。4勝1敗となった日本は21日のイタリア戦に勝てば出場権獲得となる。また、先に試合をするタイとペルーの結果によっては、負けてもリオ切符を手にする可能性がある。

 日本らしさを取り戻した。負ければリオへの道が険しくなる重要な一戦。拾ってつなぐ粘りのバレーでドミニカ共和国にストレート勝ちし、木村主将は「とにかく勝つことが大事だった。しっかり勝ったことが良かった」と息をついだ。

 負けた韓国戦、苦戦したタイ戦ではレシーブなどの守りが安定しなかった。だが、「(過去2戦は)迷惑を掛けたので、自分の仕事をしようと思った」とリベロ佐藤は身を投げてボールに食らいついた。ディグ(アタック・レシーブ)の成功本数は相手を16本上回る42本。長いラリーに持ち込み、スタメンに1メートル90以上を3人そろえる相手のミスを次々と誘った。

 守りでリズムをつかむと、攻撃も好転した。仕切ったのは21歳の司令塔の宮下だ。今大会から正セッターとなった21歳は大逆転劇となったタイ戦では「(トスする)手が震えた」ほどの緊張を経験。しかし、この日は「おとといよりは落ち着いていました」。第1セットは荒木の速攻、山口の移動攻撃などセンター陣をうまく使った。22―21の場面では自らサービスエースを決めた。第2セット以降は途中出場の長岡や木村を中心に攻撃を組み立てた。19―17の場面ではトスと見せかけて相手の裏をかくツーアタックで得点。「タイ戦を無駄にしたくなかった。目の前に集中することができた」。勝負どころで決定力も見せ、真鍋監督は「勝っていくことで自信になっている」と目を細めた。

 真鍋ジャパンはリオに大きく近づいた。日本は21日、他国の結果次第では試合前に五輪出場が決まる可能性もある。だが、若き司令塔は「明日からは今日のようにはいかない。自分たちの力で勝ちきりたい」と自力で切符をつかむ覚悟だ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月21日のニュース