こころのプロジェクト実行委員会開催 熊本地震での支援検討

[ 2016年5月18日 18:24 ]

 日本体育協会、日本オリンピック委員会、日本サッカー協会、日本トップリーグ機構が推進する「スポーツこころのプロジェクト」の実行委員会が東京都文京区のJFAハウスで開催された。

 同プロジェクトは11年度から東日本大震災で被害の大きかった青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の6県の小学校にアスリートを「夢先生」として派遣し、夢を持つことの大切さを教える授業「笑顔の教室」を行ってきた。

 会議では、実行委員を務める日本サッカー協会の田嶋幸三会長が「東日本大震災とは規模が違うが、熊本地震でも局地的に甚大な被害が出ている。このプロジェクトで支援することができないか」と対象地域に含まれていない熊本県内での授業実施を提案した。会議では異論は出ず、運営本部で実施案を検討していくことになった。

 運営本部の手嶋秀人本部長は「学校機能が再開してからになる。早くても今年の暮れから」と見通しを示した。年間1000万円程度の経費が必要となるため今後、同プロジェクトを助成している日本スポーツ振興センターと調整していく。

 また「笑顔の教室」は小学5、6年生を対象としてきたが、今年度から中学校でも実施することが承認された。昨年度トライアルで中学生を対象にした授業を6回実施し自治体、学校関係者から高い評価を得たという。今年度は合計600回の授業のうち100回を中学校で実施する予定だ。

 手嶋本部長は「プロジェクトの目的は子どもの心のケア。小学校1年生で被災した子どもたちが中学生になるので、今後は中学生にシフトしたい」と説明した。2019年度以降は中学生を対象にした授業の方が多くなる見通しという。

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2016年5月18日のニュース