【竹下佳江の目】極度の重圧の中で現れた課題“慎重さ”と“コンビネーション”

[ 2016年5月15日 10:35 ]

<日本・ペルー>第2セット、得点に沸く木村(左)と荒木

バレーボール女子リオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選第1日 日本3―0ペルー

(5月14日 東京体育館)
 五輪最終予選の重圧、私も二度と味わいたくないほど。そのせいか、第1セット序盤は硬さが目立ちました。救ってくれたのは、復帰の荒木だったと思います。重要な場面でブロックを決めて、チームに勢いを与えてくれました。加えて、長岡です。セッター対角で前衛に攻撃の枚数が多く、相手ブロックが割れたという側面もあります。しかし、ペルーにマークされ始めてからも決めていくあたりは力がついた証拠だと思います。

 苦しい第1セットを奪ってからはサーブも走り、完全にペースを握ったナイスゲームでした。ただし、今後を考えると課題もあります。まずは最初に指摘した、第1セット序盤の「慎重さ」。相手チームのレベルが上がると、この時点で流れを持って行かれる可能性もあります。いかに攻める気持ちで試合に入れるか、は重要です。

 もう一つ、気になったのは古賀の出来でしょう。古賀が打ちたい場所にボールが来ていない、という印象もありました。ただし、大会中には必ず必要となる選手。チームの「引き出し」を多くするためにも、セッター宮下とのコンビを再確認してほしいと思います。(元全日本女子主将)

続きを表示

2016年5月15日のニュース