沖せいら 後半爆発!ツアー新記録のハーフ7パット

[ 2016年5月15日 05:30 ]

16番でホールインワンをし8番アイアンとボールを手に笑顔の沖せいら

女子ゴルフツアー ほけんの窓口レディース第2日

(5月14日 福岡県福岡市 福岡CC和白C=6323ヤード、パー72)
 今季ツアー初参戦の沖せいら(23=フリー)が9ホールのパット数のツアー最少記録を更新した。11番パー5でイーグル、16番パー3でホールインワンを達成するなど後半9ホールのパット数はわずか7だった。沖は自己ベストの67で回り首位と4打差の5位に順位を上げた。イ・ボミ(27=韓国)が4バーディー、ボギーなしの68で通算8アンダーとし単独首位に浮上。大会3連覇に王手をかけた。

 11番パー5。通算2オーバーまで落とし予選落ちが頭をかすめる状況に沖は「このままじゃ駄目。気を引き締めないと」と危機感を募らせてこのホールに臨むと、会心の一打で流れを引き寄せた。ピンまで70ヤードからの第3打。58度のウエッジで直接カップに放り込んでイーグルを奪った。

 「11番でイーグルを取った後は全部パーが取れたらと思っていた」。一息ついたが、その後、本人の予想を上回るバーディーラッシュが待っていた。12番はエッジから8ヤード、14番もエッジから10ヤードをいずれもパターで沈めた。15番は残り15ヤードから58度のウエッジでチップインバーディー。さらに147ヤードの16番パー3では8Iで人生初のホールインワンを達成した。

 インのパット数はわずか7。これまでの自身の9ホールの最少パット数は東北福祉大時代の10。自己記録を3つ縮めツアー記録を1つ更新した。9ホール中5ホールがパット0。ハーフでイーグルとホールインワンを一度にマークしたこともツアー8度目の快挙だ。

 東北福祉大では松山英樹の1学年後輩。昨年3月に卒業後は故郷・山口の宇部72CCで練習生になり、同年12月の最終予選会で史上初めて初日から首位を守って1位通過した。だが、今季ツアーに初参戦するも、過去9試合出場で予選通過はスタジオアリス女子オープンの1度だけ。「アプローチに悩んでいて(大学の)先輩の佐藤絵美さんに相談した」と言うだけに、ゾーンに入った9ホールを「自分じゃないような感じだった」と困惑気味に振り返った。

 18ホールのパット数は全体最少の21。自己ベストとなる67で回り、優勝も見える位置。ただ欲はかかない。1月までゴルフ場で働いていた23歳は「シードのことが気になるけど、順位は気にしない。明日の目標はパープレー」と足元を見つめた。

 ◆沖 せいら(おき・せいら)1992年(平4)9月25日生まれ、山口県防府市出身の23歳。14歳の時に祖母・井上重子さん(故人)の勧めでゴルフを始める。東北高、東北福祉大卒。昨年12月の最終予選会を1位通過。4月のスタジオアリス女子オープンの20位が最高成績。「せいら」の由来は「両親が珍しい名前を付けたかったから」。1メートル61。

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2016年5月15日のニュース