桐生4位 凡タイムにいら立ち「敗者が言うことは何もない」

[ 2016年5月9日 05:30 ]

男子100M決勝 レースを終え、ガトリン(右)と握手を交わす桐生

陸上セイコー・ゴールデングランプリ川崎

(5月8日 川崎市等々力陸上競技場)
 <男子100メートル>桐生のはらわたが煮えくり返っていた。いら立ちの原因は、10秒27という凡タイムよりも順位にあった。ガトリン、山県、ギテンズに次ぐ4位。日本人最上位を譲ったことが許せなかった。インタビューゾーンの第一声は「次勝ちます」。これ以上は聞いてくれるなとばかりの強い口調だった。「敗者が言うことは何もない。最終的に勝てばいいと思うので、敗者として今日は帰りたい」。

 不発の理由は、最初の3歩にこだわっていたスタートだ。号砲が予想したよりも早く鳴ったという。「日本は勝手に遅いと思っていた。(音が)1テンポ早く来た。そこで遅れた。最初の3歩が良くないと後が悪いパターンに入った」。号砲反応タイム0秒184は8人中最下位。国内初戦でつまずき、快活な男が「ゴチャゴチャ言っても仕方ない」を連発した。9秒台の背中は近いようで遠い。

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2016年5月9日のニュース