渡辺彩香、7差からの猛追も届かず…2差2位に悔し涙

[ 2016年5月9日 05:30 ]

16番、パーパットを外して悔しがる渡辺彩香

女子ゴルフツアーワールド・レディース・サロンパス・カップ 最終日

(5月8日 茨城ゴルフ倶楽部 東コース=6605ヤード、パー72)
 悲願のメジャータイトルへ5打差の2位から逆転を狙った渡辺彩香(22=大東建託)は5バーディー、2ボギーの69と伸ばして猛追したものの、通算11アンダーの277で2打及ばず2位。ホールアウト後は悔し涙をこぼした。首位から出たレキシー・トンプソン(21=米国)がイーブンパーの72で回り、通算13アンダーで逃げ切って日本ツアー初優勝を飾った。

 4日間戦い、世界3位との差はわずか2打だった。最大7打差をつけられたのにもかかわらずだ。だからこそ余計に悔しさが募った。渡辺は涙をこぼしながら「優勝が目標だったので、とても悔しい」と絞り出した。

 最後まで諦めない姿勢は見せた。4打差で迎えた最終18番。ピンまで残り242ヤードを3Wで左10メートルに2オン。ギャラリーの度肝を抜いた。同組の首位・トンプソンは3打目をグリーン奥にこぼして難しいアプローチを残していたため、イーグルならプレーオフに持ち込める可能性もわずかにあった。だが、イーグルパットは無情にもカップの左をそれ、2パットのバーディー。結局、トンプソンはボギーで収め、2打差の2位に終わった。

 開幕前日には背中痛を発症し、初日は痛みをこらえながらのプレーだった。初日終了後に熱海の八代直也トレーナー(44)を呼び、ケアを受けた。八代トレーナーは「職業柄多くのアスリートを見ますが、彼女の回復力は尋常じゃない」と舌を巻く。「若い子は言っても聞かない子も多いが、よくトレーニングもするし、食事も取っていいもの、よくないものをしっかり分ける。真面目にやっています」という。メジャー制覇と夢のリオ五輪出場のために、努力を惜しまなかった。次戦は常に優勝を公言し、実際に優勝争いを演じた。「これまでなかなか気持ちと結果が伴わなかったが、今回は自分の成長を感じられた」。世界トップランカーと戦って味わった悔しさを、糧とする。

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2016年5月9日のニュース