“日本の宝”上野 200勝王手も左足負傷降板

[ 2016年5月8日 08:05 ]

日本リーグで通算199勝目を挙げた上野

日本女子ソフトボールリーグ第1節 第1日

(5月7日 大田区、松山市)
 大田区と松山市の2会場で第1節の6試合を行った。ビックカメラ高崎の上野由岐子投手(33)は豊田自動織機戦で先発したが、左足を負傷し、4回1/3を2失点で降板。通算200勝に王手をかけたものの、今後に不安を残した。シオノギ製薬はSGホールディングスに8―0で快勝した。

 大記録に王手をかけた瞬間、上野は球場にいなかった。5回途中、左足に異変を訴え緊急降板。199度目の白星を手にした一戦でまさかのアクシデントに見舞われた。

 初回に球速116キロをマーク。3回に2失点したものの、直球を主体に快調に飛ばした。暗転したのは1点リードの5回1死で舛田へ球速117キロの88球目を投じた時だった。左足が滑ったもようでベンチに下がると、そのままマウンドを浜村に譲った。左ふくらはぎ周辺をアイシングし、試合終了を待たずに病院へ向かった。

 投球の際、左足を踏み込む場所がちょうど滑りやすく、前日練習から気にしていたという。チームマネジャーによると、都内の病院へ行ったものの、詳しい検査を受けられなかったため、週明けに再検査を予定。

 7月に3連覇がかかる世界選手権を控えており、宇津木監督は「上野はうちだけの投手じゃない。日本の宝。うちが勝つためだけに使うことはしない」と8日の登板を見送る可能性を示唆した。前人未到の200勝目前での不運。大事でないことを祈るばかりだ。

豊田自動織機(1勝1敗)
 002 000 0─2
 300 030 X─6
ビックカメラ高崎(2勝)
 (豊)リケッツ、海部、栗田―洲鎌
 (ビ)上野、浜村―我妻

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2016年5月8日のニュース