錦織 ヒヤヒヤ初戦突破 相手ミスに救われ最終セットで大逆転

[ 2016年5月5日 05:30 ]

初戦となる男子シングルス2回戦でリターンする錦織圭(共同)

マドリード・オープン

(5月4日 スペイン・マドリード)
 男子シングルスで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は、初戦の2回戦で薄氷の勝利を収めた。世界ランキング31位のファビオ・フォニーニ(28=イタリア)に6―2、3―6、7―5。最終セットは先にブレークを許したが、最後に4ゲームを連取して逆転。相手のミスにも助けられ、クレーコートを得意とする難敵を振り切った。3回戦では世界12位で過去6戦全敗と苦手にしているリシャール・ガスケ(29=フランス)と対戦する。

 マッチポイントは予期せぬ形で巡ってきた。ダブルフォールトを犯したフォニーニが、いら立って客席にどかんとボールを打ち込んだ。これが2度目の警告となって「失点」の罰。30―0から労せず40―0となった錦織は、すぐさまリターンエースで試合を決めた。

 「第3セットも競ったが、勝ててうれしい。プレー自体はいいので、この調子をキープして次の試合も頑張りたい」

 序盤こそ快調で、試合開始から4ゲームを連取。6―2で第1セットを奪った。ところが相手のフラット気味の強打が徐々に勢いと精度を増してきた。両者とも自分でベースラインから引こうとはせず、クレーとは思えない高速のラリー戦を展開。徐々に錦織が押される場面が目立つようになった。

 サービスキープが続いた第2セットだったが、1本もブレークポイントを握れないまま、第8ゲームをブレークされてセットを落とした。最終セットもペースはフォニーニ。第3ゲームは0―40と追い込まれ、相手がチャンスボールを立て続けにミスしたことで命拾い。第7ゲームでブレークを許し、4―5であとがなくなった第10ゲームもフォニーニのミスに救われて土壇場でブレークバックに成功した。

 クレー初戦となった2週前のバルセロナ・オープンは3連覇を逃して準優勝だった。それでも今大会前は「テニス自体は悪くないし、クレーに対する不安もない。近いうちにタイトルを獲りたい」と自信を見せていた。

 フォニーニはクレーでナダル(スペイン)に2度勝ったこともある実力者。さらに次戦は錦織が過去6戦全敗のガスケだ。ツアーで格付けの高いマスターズ大会とはいえ、今大会の錦織の組み合わせはひときわ厳しい。一息つく間もなく、3回戦もタフな戦いが待っている。

 次戦は過去6戦全敗ガスケと対戦。

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