渡辺彩香「開き直れた」逆転リオへ“丸ちゃんの教え”

[ 2016年5月5日 05:30 ]

プロアマ戦で晴れやかな笑顔を見せる渡辺彩香

ワールド・レディース・サロンパス・カップ

(5月5日 茨城GC=6605ヤード、パー72)
 女子ゴルフの国内メジャー第1戦、ワールド・レディース・サロンパス・カップはきょう5日から4日間、茨城GC(6605ヤード、パー72)で開幕する。自身初のメジャー制覇を狙う渡辺彩香(22=大東建託)は、開幕前日に行われたプロアマ戦に出場して最終調整。大会前には昨年9月から指導を受ける丸山茂樹にメンタル面のアドバイスも受けた。悲願のメジャータイトルを獲得し、リオデジャネイロ五輪代表の座をつかみとる。

 今年の目標は「メジャー優勝とリオデジャネイロ五輪出場」。その目標達成のために、渡辺が重要視してきた試合がいよいよ開幕する。「五輪前の国内メジャーはこれしかない。大事な試合だとずっと思っている」と力を込めた。

 今季は8戦中トップ5入りが4度。優勝まであと一歩の状態が続き、「気持ちが焦っていた」という。だが先週、リオ五輪で日本代表のヘッドコーチを務める丸山茂樹と神奈川県内のコースをラウンドした際「優勝に届かなくてもこつこつ地道にやり続けるしかない。2位、3位でも良い試合をしたって(自分を)認めていかないと」と諭され、くすぶっていた心が晴れた。

 丸山には昨年9月から教えを受けており、今年1月には米ロサンゼルスの丸山宅を訪れ課題のアプローチを徹底的に磨いた。4月からは同じマネジメント事務所に所属し現在も週に1度ほど連絡を取り合う“師匠”ともいえる存在からの金言。「良い意味で開き直れた。できることをこつこつやり続けるだけです」と渡辺はすっきりした様子だった。

 リオ五輪の出場権獲得のためには、世界ランクを基にした五輪ランクで日本勢上位2人に入る必要がある。日本勢は野村が23位でトップ。大山が39位、宮里美が41位に続いており、渡辺は55位で4番手だ。だが、大山も4月のフジサンケイ・レディースで優勝し、47位から37位にランクを上げ代表圏内に浮上しただけに、世界ランクのポイント配分が高いメジャーで勝てば、渡辺が圏内に食い込む可能性も出てくる。

 予選ラウンドは世界ランク3位のレキシー・トンプソンと同組。「とても楽しみ。負けたくないのはあるけど良いプレーができたら」と日米飛ばし屋対決に気持ちも高まる。「この試合に合わせて良い状態で来られたと思う。優勝を目指して最後まで諦めずにやりたい」。今季初優勝をメジャーで飾れば、この上ない最高のシナリオだ。

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2016年5月5日のニュース