成田緑夢 高跳びパラ標準記録突破!リオ視界に 童夢&メロの弟

[ 2016年5月1日 08:00 ]

男子走り高跳び(T44)に出場した成田緑夢

 障がい者陸上の日本パラ陸上選手権第1日が鳥取市コカ・コーラウエストスポーツパークで行われ、T44(下肢障がい)男子走り高跳びで、スノーボード・トリノ五輪代表の成田童夢と今井メロの弟、成田緑夢(ぐりむ、22)が初出場した。リオデジャネイロ・パラリンピックの参加標準A記録(1メートル70)を超える1メートル74で2位となり、「自己ベストを跳べてうれしい」と喜んだ。

 スキーのハーフパイプでソチ五輪出場を目指していた13年4月にトランポリンでの練習中に左膝を大ケガ。半年間の入院で4度手術したが、「腓骨(ひこつ)神経麻痺(まひ)」の重傷で膝下が不自由になった。それでもスポーツを諦めきれず、パラ選手の発掘イベントに参加。その縁で昨年10月から本格的に高跳びを開始。ほとんど経験がなかったが、わずか半年でリオの代表も狙える位置まで成長した。

 今回の記録での代表入りは微妙な状況だが、「東京に合わせている」と20年を最大の目標にしている。しかも、冬季五輪もハンデを抱えながら狙っている。「日本人で五輪とパラリンピックに出たのを聞いたことはない。両方に出て、障がいを持った方に夢と希望を与えたい」と大きな夢を語った。

 ◆成田 緑夢(なりた・ぐりむ)1994年(平6)2月1日、大阪市生まれの22歳。上宮高卒。幼い時からスノーボード、トランポリン、水上スキーのウエークボードに取り組む。フリースタイルスキー・ハープパイプでは競技開始3カ月で、日本代表となり、13年世界選手権に出場した。

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