福嶋浩子 悲願初勝利へ首位発進!姉晃子のアドナイスで好調

[ 2016年4月30日 05:30 ]

<サイバーエージェントレディス初日>5アンダーでホールアウトし笑顔で斉藤愛璃(左)と握手する福嶋浩子

女子ゴルフツアーサイバーエージェント・レディース第1日

(4月29日 静岡県三島市 グランフィールズCC=6562ヤード、パー72)
 ツアー未勝利の福嶋浩子(38=フリー)が8バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの67をマークして5アンダーで単独首位に立った。国内24勝、海外2勝を誇る姉の福嶋晃子(42=フリー)のアドバイスも生かして今季2度目の首位発進。ツアー参戦10年目の苦労人が初優勝に近づいている。
【第1R】

 67の好スコアに本人も驚いた。「本当に出来過ぎ」。福嶋浩は1番で10ヤードのチップインバーディー。8番からの3連続を含め、合計8バーディーを奪って3月のTポイント・レディース以来、今季2度目の首位発進を決めた。

 好調の要因は「ティーマネジメント」。後藤勝キャディー(39)から助言を受けて、ピンの位置や風向きによってティーショットの立ち位置を変え持ち球のフェードボールを生かしている。

 何より元賞金女王の姉・晃子のアドバイスが大きい。今月上旬のスタジオアリス女子オープンの際にも、ラウンド後にマッサージを受ける姉の横に座って2時間も話を聞いた。「今まで姉は雲の上の存在で、試合中の悩みもかけ離れ過ぎていた。上位に行くようになって、最近やっと姉の言葉を自分なりに消化できるようになった」という。

 これまで左サイドのピンを狙うのが苦手だったが「ピンを向いて右に(球を)逃がせばいいのよ」という言葉で攻め方が明確になった。姉の教え通り、この日の17番パー3では左サイドのピンを狙って手前2メートルに付けてバーディー。76で回った姉を9打も上回った。

 「遅咲きなんです」。13歳でゴルフを始めて、姉を追い掛けた。だが右肩の負傷で4年間も競技から離れるなど苦しい時期が多かった。07年からツアーに参戦したものの、シードを獲得したことは一度もない。ずっと長尺パターで戦ってきたが、今年1月のアンカリング(クラブの一部を固定してストロークすること)禁止を契機に引退することも考えた。

 「今まで恥ずかしくて言えなかったけど、初めて優勝したいという気持ちが芽生えた。間違ってでもいいから1回できればいい」と初勝利に思いをはせる。姉からも「無理じゃないよ」と背中を押されている。

 ◆福嶋 浩子(ふくしま・ひろこ)1977年(昭52)8月30日、神奈川県横浜市生まれの38歳。父・久晃さん(69)は元プロ野球選手。姉・晃子(42)はプロゴルファー。13歳で本格的にゴルフを始める。米国のサンディエゴ州立大卒。07年ツアー参戦。生涯獲得賞金は4400万6580円。昨季の獲得賞金は779万8036円で賞金ランク76位。1メートル62、62キロ。

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2016年4月30日のニュース