萩野 北島魂受け継ぐ!会心日本新で個人3種目切符!

[ 2016年4月10日 05:30 ]

男子200M個人メドレーの2位でリオ五輪出場を決めた藤森太(左)と握手を交わす萩野

競泳リオデジャネイロ五輪選考会兼日本選手権第6日

(4月9日 東京辰巳国際水泳場)
 男子200メートル個人メドレーはエースの萩野公介(21=東洋大)が1分55秒07で優勝。自身の日本記録を約1年7カ月ぶりに更新し、個人で3種目の切符をつかんだ。

 日本のエースが会心のレースで選考会を締めくくった。萩野は今大会自身最終種目の200メートル個人メドレーで、最初のバタフライから飛び出すと、ぶっちぎりの独泳。自由形のラスト10メートルで「ちょっと詰まった」と反省したが、14年日本学生選手権で自らが出した日本記録を0秒26更新する1分55秒07をマークした。

 15年世界選手権のロクテ(米国)の優勝タイム1分55秒81を大きく上回る好タイム。右肘骨折から復活して調子は上がっていたが、先に五輪切符を獲得した400メートル個人メドレーと200メートル自由形は自己ベストが出なかっただけに「初めてベストが出たんで素直に喜びたい」と息をついた。

 前日、同じ平井伯昌コーチに師事し、東洋大で一緒に練習する北島康介の現役ラストレースを観客席で見て「胸に来るものがあった」という。3月のスペイン高地合宿では3週間、同部屋で過ごすなど身近で多くのものを学んできたが、最後まで観客から大歓声を浴びた偉大な先輩の姿を見て感じたのは「(大事なのは)人間性だと思う。みんなに応援してもらえるようにならないといけない」。エースとして必要なことをまた教わった。

 リオは個人3種目と800メートルリレーの計4種目で勝負することが決まった。全てでメダルを狙うが「個人メドレー2種目では金メダルと思っている」と宣言。目指すのは2度目の五輪で金メダル2つを獲った大先輩と同じ道。萩野は「北島さんの分まで日本の競泳を全力で引っ張る。ここまで強くなったというのを見せたい」と後継者として力強く誓った。

 ◆萩野 公介(はぎの・こうすけ)12年ロンドン五輪で銅メダルに輝いた男子400メートル個人メドレーや200メートル自由形もリオデジャネイロ五輪代表入り。13年日本選手権で史上初の5冠。世界選手権は13年に2種目で銀メダルを獲得したが、昨年は右肘骨折で欠場した。栃木・作新学院高出、東洋大4年。1メートル77、72キロ。21歳。栃木県出身。

 ▽男子200メートル個人メドレー(1)萩野 公介(東洋大) [日]1分55秒07(2)藤森 太将(ミキハウス) 1分57秒57(3)瀬戸 大也(JSS毛呂山) 1分58秒30

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