松山 3打差5位浮上!パープレーに安ども「明日が大事になる」

[ 2016年4月10日 05:30 ]

第2ラウンド、8番でティーショットを打つ松山

マスターズ第2日

(4月8日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 13位から出た松山英樹(24=LEXUS)は5バーディー、5ボギーの72で回り通算1アンダーの143で首位と3打差の5位に上がった。昨年覇者のジョーダン・スピース(22=米国)は74とスコアを落としたが、通算4アンダーでトップを守った。メジャー4大会全制覇が懸かるロリー・マキロイ(26=英国)が71と伸ばして1打差の2位に迫った。

 強風が吹き、グリーンは硬さ、スピードを増した。アンダーパーはわずか4人。過酷な戦いの中で松山が浮上した。首位と3打差の5位に「良い位置だと思う。明日が大事になる」とうなずいた。18番のボギーに悔しさはあるが「3オーバーから戻したのは良かった」とパープレーに安どの表情を見せた。

 前日のラウンド後の練習で好感触を得たショットが不安定で6番までに3ボギーを重ねた。ターニングポイントは7番。ティーショットをフェアウエーに運び、右から3ヤードに切られたピンを果敢に攻めて2・5メートルに付けてバーディー。8番でもスコアを伸ばした。

 「7番くらいから(ショットが)良くなった。(理由が)分かっていたら早い段階からやっているけど」と復調の原因は本人も分かっていないが、明らかにクラブを振り切れるようになった。

 11番でパーパットがカップに蹴られた。だが12番でバーディーパットがカップの縁をくるりと回ってから収まり「外れたと思ったのが入ってくれた」と流れを取り戻した。続く13番パー5は2オンに成功して2パット。14番は3メートルを沈めて3連続バーディーでリーダーボードを駆け上がった。

 ショットの復調はデータにも表れた。フェアウエーキープ率は57・14%から85・71%(6位)に、パーオン率は50%から55・56%(46位)に改善した。パット数は26から29に増えたものの、2日間で3パットなしと安定感は変わらなかった。

 メジャー8試合連続で予選通過。7試合連続の青木功をかわし、日本人単独最長になった。1桁順位での通過はメジャーで自身初。優勝が見える位置で特別な緊張感もあるはずだが「感じていない」と断言し「どの試合でも優勝争いすれば緊張するし、どんな小さな試合でも優勝するのは大変。こうやって大きな舞台でやれることは本当にうれしい」と声を弾ませた。本当の戦いはここから。松山は分かっている。

 ≪日本選手が5位以内で決勝R進出は3例目≫マスターズでの日本勢最高成績は4位で、01年の伊沢利光、09年の片山晋呉。33歳だった伊沢は首位と3打差の4位で予選通過。36歳だった片山は5打差の6位で予選を通過している。日本人選手が5位以内で決勝ラウンドに進んだのは90年の尾崎将司(3打差4位)、01年の伊沢、今回の松山の3例。松山は23歳だった昨年、最終成績で伊沢と片山に次ぐ5位となった。277のスコアは両者より1打少ない日本選手史上最少だった。

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